岩塚製菓は今年発売55周年を迎えたロングセラー商品「岩塚のおこさませんべい」などベビーせんべい3品をリニューアルして全国で発売している。ユーザー100人を対象にした調査などで、子育て真っ最中の生の声をもとに味やパッケージを改良した。

同社のベビーせんべいは発売当初から、日本のコメを100%使用してシンプルな原材料で作ることにこだわっており、多くの人から支持されるロングセラー商品となっている。しかし時代の変化に合わせるため、現代のライフスタイルや子育てニーズ、嗜好(しこう)に寄り添った商品をユーザーと一緒に作っていく「おこせんリニューアルプロジェクト」を立ち上げ改良に取り組んだ。

「おこせん」は2017年に立ち上げた子育てを応援するファン向けサイト。今回「おこせん」ユーザー100人を対象にしたアンケート調査や座談会形式でのインタビュー調査を実施した。半年以上続くロングセラー商品を一新することは同社にとって大きな挑戦だったが、「お客さまの声をじかに聞きながら商品を改良していく新しい取組みによって、時代やお客さまのニーズを反映した自慢の商品ができあがった」という。

「岩塚のおこさませんべい」は、“はじめてのベビーせんべい”をコンセプトに、原材料をよりシンプルに変更。日本のコメと国産の砂糖、塩のみ使用した。ユーザーの声を反映し、塩分量を従来品より2分の1に軽減している。発売当初から続いたパッケージも一新。今まで内装のみにプリントしていた動物のキャラクターを外装にも採用した。

「がんばれ!野菜家族」=写真(左)、「同小魚家族」=写真(右)は、評価が高かったせんべいをそのままに、パッケージのみリニューアル。外装と内装に動物のキャラクターを採用。親子でおせんべいを選ぶなど楽しいおやつ時間を過ごしてもらいたいという思いを込めた。日本のコメを中心としたシンプルな材料に、国産の野菜や小魚をプラスした商品で、自然な材料から子どもの成長に欠かせない栄養を取ることができる。

◇日本食糧新聞の2021年8月30日号の記事を転載しました。