管理栄養士が教える効率のよい水分補給、手作りはちみつイオン水で熱中症予防!
梅雨が明けて、これから夏が本格的になります。すでに気温が37度以上の地域もちらほらでてきましたね。この季節に気をつけてほしいのは、ずばり水分補給です。子どもから高齢者までしっかり水分を摂ることが暑い夏を健康に乗り越える秘訣です。ノドが乾いてからでは遅い!いや、危険。それだけ私たちには水分が必要なんですよ。水分補給のポイント&効率的な方法をぜひ活用してくださいね!
1日に失われる水分はペットボトル換算で500ml ×4本分!
私たちの体はどれぐらい水分でできているかをご存知ですか?
実は約60%は水分でできています。そして毎日失われている水分はというと、汗、尿、そして呼気や皮膚からも水分が失われて、なんと約2Lにもなるのです。500mlのペットボトル4本分ですよ!
私たちは体の水分の5%を失うと、めまいや立ちくらみなどの異変が出てくると言われています。そして10%以上になると死にいたることもあります。体重50kgの人の水分量は30kg。その10%というと3kg=3L。
暑い季節には汗をかくので、あっという間に3Lの水分が失われますね。子どもは体重が低いので、もっと少ない量でも熱中症のリスクが高まります。それに子どもは汗かきなので、水分がなくなる速度も速いことを、親が理解しておかないといけません。
それだけこの季節は危険だということを意識しておかないといけないのです。
体に水が足りないのに水が飲めないって、どういうこと?
体温が上がると、体は血液から汗を作り出します。汗が蒸発することで、効率良く体の熱を外に逃がして、体温を下げることができます。汗の中には水分だけでなく、イオン(電解質)が含まれていて、中でもナトリウムが多く含まれています。
汗をかいたときには、水分だけでなくナトリウムも補給することが大切なんです。昔から脱水症状のときには水が飲めなくなることが知られています。水だけを飲むと血液中のナトリウム濃度が薄まってしまうので、体が水を飲むのをストップしてしまうのです。水分が足りないのに、体が受け付けないってびっくりですね。
夏こそ味噌汁を。朝の一杯の味噌汁が体を守る!
朝ごはんの定番、味噌汁ですが、熱中症予防にもいいって、ご存知でしたか?
理由は3つあります。
- 血液の塩分濃度は約0.9%、そして味噌汁の塩分濃度は0.9〜1%。味噌汁は塩分濃度が血液とほぼ一緒なので、吸収されやすい。
- 水分&ナトリウムが同時に摂れる。汗で失われた、水分とナトリウムを同時に補給できる。
- 体の水分調節をしてくれるカリウム&マグネシウムも補給できる。
汗にはカリウムやマグネシウムなどのミネラルも含まれています。不足すると細胞の水分調整がうまくいかなくなります。味噌汁の具材の野菜や海藻には、カリウム、マグネシウムが多く含まれているので、ミネラル補給ができるのです。
間食にはカットフルーツ+塩!
間食におすすめするのは、カットフルーツです。果物に含まれる果糖、糖分は水分やナトリウムの吸収率をあげてくれるのです。そういえば、私たちもスイカに塩をかけて食べたりしますよね。甘さが増すからと塩をかけていましたが、実は熱中症の予防にもなっているのです。
最近はコンビニでもカットフルーツを売っているので、外出時にも塩をちょっと振りかけて食べましょう。
水分補給はイオン水で。作ってみよう、簡単手作りはちみつイオン水!
日本体育協会では、0.1〜0.2%程度の塩分濃度と糖分を含んだドリンクを推奨しています。各メーカーのイオン飲料も水分の吸収率やスピードが高くなるように作られていますね。脱水症状時には水だけを飲むより、イオン水を飲んだほうが血液の成分の回復が速やかに回復されるというデータも出ています。
ただし、イオン飲料には糖分も含まれているので、飲み過ぎには注意しましょう。1日1本程度を目安にしてくださいね。
イオン水は自宅にある材料で簡単にできるので、手作りしてみませんか?
甘さを調整したり、柑橘類を変えてみて、自分好みにアレンジできるのも手作りの良さですね。
手作りはちみつイオン水
・水 1リットル
・塩 小さじ1/2弱(2g)
・はちみつ(砂糖) 大さじ2
・レモン汁(ライムなどでもOK) 大さじ1
はちみつには糖質だけでなく、代謝アップのビタミンB群やミネラル、アミノ酸など多く含みます。レモンには疲労回復に役立つビタミンC、クエン酸が含まれ、爽やかな酸味もプラスされて、おいしいイオン水ができますよ。
お出かけのときには、ペットボトルに手作りイオン水をバックに入れて、こまめに水分補給をしてくださいね。
コメント
記事コメント投稿サービス利用規約に同意の上ご利用ください。