病院・医療機関向けに乳酸菌入り味噌汁を
サッポロホールディングス傘下の宮坂醸造(神州一味噌)は、乳酸菌入りのアイテムを拡充する。味噌などの既存品に加え、今秋は即席味噌汁と業務用商品を発売し、ラインアップを拡充する。使用する乳酸菌もすべてサッポロビールが保有する大麦由来の「SBL88」に変更してパッケージを一新する。
特に減塩味噌「おみそ汁で乳酸菌」シリーズは販売チャネルを見直し、病院・医療機関向けを強化する。すべての商品で新たに使用する「SBL88」は、サッポロビールが保有する大麦に由来する植物性乳酸菌。整腸作用やアルコール代謝・肝機能改善効果のほか、免疫バランスの調整や、ストレス耐性向上・睡眠改善効果、肌の保湿向上などの研究成果が認められている。
これまでグループのポッカサッポロフード&ビバレッジが一部商品で使用していたが、家庭用商品で本格的に採用されるのは今回が初めて。
「おみそ汁で乳酸菌」シリーズは現在、500gカップのカップ入り味噌と6食入りの即席ポーションタイプを展開している。9月のリニューアルに合わせてパッケージを刷新し、その機能性を訴求する。
また、SBL88を使用した即席味噌汁「毎日健やかおみそ汁野菜6食」と業務用商品「板長好みうま辛鍋の素」「同 エスニック鍋の素」も発売し、植物性乳酸菌使用アイテムを増やす。
ラインアップ拡充に伴い、販路も工夫する。特に既存の「おみそ汁で乳酸菌」シリーズは、500ヵ所の医療機関でサンプリングを実施した際「ぜひ患者に勧めたい」と回答する管理栄養士が多く、「商品特性を正確に伝えれば売れる」(町田卓也常務)と判断。病院や医療機関、介護施設などへの販促を強化する。
健康食宅配サービスを中核とするファンデリーとも協業する。「おみそ汁で乳酸菌」を使用した宅配メニューを共同開発し、今秋発売する。会員向けショッピングカタログに商品を掲載し、生活習慣病患者やその予備軍へもアプローチする計画だ。
宮坂醸造は16年9月、食品分野の強化を目指すサッポロホールディングスの傘下に入り、事業体制を整えてきた。7月からは社名を「神州一味噌株式会社」に変更し、新たな一歩を踏み出す。
◇日本食糧新聞の2017年6月28日号の記事を転載しました。
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