福岡県在住、ひるめし研究家のノザワエミです。今回は個人的に大好きな島、長崎県壱岐市で醸造されている麦焼酎をご紹介します。WTO(世界貿易機関)と国税庁から「地理的表示」の産地ブランド指定を受けている「壱岐焼酎」の歴史やおいしい飲み方を知って、7月1日の「壱岐焼酎の日」を楽しみましょう。

壱岐島は麦焼酎発祥の地

九州の北、玄界灘に浮かぶ壱岐島。博多港からは高速船で1時間ほど。東西15キロメートル南北17キロメートルという小さな島でありながら、玄界灘の宝石箱と呼ばれる美しく魅力的な壱岐の島。「魏志倭人伝」に一支国(いきこく)として登場し、大陸との交流に重要な役割を果たしたといわれています。

名物!猿岩

島のグルメといえば海産物!というイメージが強いですが、壱岐島は長崎で2番目に大きい平野があり米・麦どころでもあります。新鮮な野菜や果物など農業も盛ん。また昔から全国有数の仔牛が生まれる産地として有名。壱岐の豊かな大自然の中で育った壱岐牛は食通の間でも人気があるといわれています。

初夏のウニは最高!!

壱岐焼酎の歴史は16世紀まで遡り、麦焼酎発祥の地といわれています。早くから伝わった蒸留技術をもとに、島独自の製法で「大麦2:米麹1」の本格“麦米”焼酎を生み育ててきました。

琉球泡盛、球磨焼酎、薩摩芋焼酎、スコッチ、コニャック、シャンパーニュなどとともにWTO(世界貿易機関)のTRIPS協定認定「地理的表示の産地指定」に認められる世界に誇るブランド酒。壱岐の水で仕込み、壱岐の蔵で蒸留、瓶詰めされた壱岐焼酎は、ほのかな大麦の香ばしさと米麹の甘みのバランスが絶妙で飲みやすいのが特長です。

壱岐焼酎のおいしい飲み方

壱岐焼酎は様々な飲み方で楽しむことができます。

ストレート

壱岐のウニやイカとの相性の良さはもちろんのこと、壱岐牛の爽やかな脂ともよく合うのはやっぱりストレート。特に熟成が進んだものは「生(き)」でいただくのがおすすめです。

お湯割り

お湯割りした焼酎の温度が40℃~45℃くらいがおいしいといわれています。お湯で割ることで、焼酎がもつ刺激が減りまろやかに。麦のほのかな香りと、米の甘みや風味が感じられる飲み方です。

お湯割りを作るときは、グラスにお湯を先に入れ、お湯の中に焼酎を入れることで比重の違う液体同士もうまく混ざります。焼酎6:お湯4が黄金比!

水割り

良く冷やした焼酎を氷なしの水割りに。水の量はお好みで。水が多めの水割りでも、薄さを感じることはなく、麦の香ばしさを感じられる飲み方です。

炭酸割り

これからの暑い季節におすすめな飲み方です。
グラスにいっぱい氷を入れ、焼酎をグラス1/3まで注ぎよくかき混ぜます。溶けて減った氷の分を追加して炭酸水を注ぎよくかきまぜ完成。アルコールが苦手な方にお勧めしたい飲み方でもあります。

炭酸割りの壱岐焼酎はこれからの季節にぴったり

いつもの飲み方に飽きたら、焼酎カクテル!

シェーカーなどを特別な器具を使わずに、少ない材料で混ぜるだけでできるお手軽なカクテルもおすすめです。焼酎は洋酒よりもアルコール度数も低めなので、焼酎を多めにいれることがコツです。焼酎1:ジュース2くらいが風味のよい焼酎カクテルになります。

モヒート焼酎

女性に人気の「モヒート」を壱岐焼酎で作る和製カクテル。ガムシロップの量はお好みで調節してください。

<材料>
焼酎…40ml
ガムシロップ…10ml
ライム果汁…10ml(ジュースでもOK)
ソーダ水…120ml
ミントの葉…5枚

<作り方>
全ての材料と氷をグラスにいれてよくかき混ぜたら完成。
輪切りにしたライムなどを加えてもおいしい。

現在、島内の焼酎蔵は全部で7つ

1899年の酒税法施行以降に誕生した55軒の蔵元は、その後統廃合を繰り返し、現在では天の川酒造、壱岐の蔵酒造、壱岐の華酒造、重家酒造、玄海酒造、猿川伊豆酒造、山の守酒造場の7軒になっています。

数年前、壱岐好きと酒好きが高じて「壱岐焼酎7蔵巡り」というイベントに参加しました。7蔵それぞれに伝統や想いを大切に、心を尽くした酒造りをされていてとても感動したことを記憶しています。以来、我が家の酒棚には壱岐焼酎が欠かせなくなっています。

麦焼酎発祥の地である壱岐にはこの他にも人気の銘柄がたくさんあります。それぞれに個性があり、違う美味しさをたのしめますので、ぜひいろいろと飲み比べてご自身のお気に入りを見つけてみてください。

WTO 地理的産地指定認可を記念し、毎年7月1日は「壱岐焼酎の日」として日本記念日協会に登録されています。各地でイベントも開催されるようです。ぜひ、お気に入りの壱岐焼酎を見つけ、おいしい飲み方を知ってたのしく「カンパーイ!」しましょう。

参考サイト:
壱岐焼酎委員会ホームページ