日本生活協同組合連合会(日本生協連)は4月からPB商品であるコープ商品で、新たなサブブランドの「きらきらステップ」の商品供給を開始。多くの生協は子育て世代の利用拡大を狙っていて、今回の商品はそれに応えたものだ。

離乳食では珍しい冷凍食材を中心に

日本生協連の「きらきらステップ」は、コープ商品の2番目のサブブランド。15年6月から始まったコープ商品の刷新では、サブブランドを複数出していく意向だったが、サブブランドとしてではなく、国産素材、健康配慮のシリーズとして発売した。生協の店舗の棚割りや宅配事業のカタログである商品案内の構成を考慮した。

コープ商品のサブブランドは素材や製法にこだわり、濃い緑色のパッケージで統一した「コープクオリティ」と、今回の「きらきらステップ」となった。

「きらきらステップ」は、「離乳食以後向け」「幼児向け」などの商品を供給するブランド。離乳食では珍しい冷凍食材を中心とした。パッケージは薄い黄緑色を使用、離乳食としては「for baby」、1歳6ヵ月以上を目安とした幼児向けには「for kids」の表示を付ける。今回は「国産米をふっくら炊いた白かゆ」など6品を供給開始。今後さらに拡大していく。東京、埼玉、千葉などを事業エリアとするコープネット事業連合との共同開発商品。子育て世代は調理の時間を少しでも減らしたいという要望が強く、それに応えた。

管理栄養士の監修で乳幼児に最適な大きさに

コープネット事業連合のお薦め商品は日本生活協同組合連合会(日本生協連)と共同開発した冷凍食品商品、「国産米をふっくら炊いた白かゆ」。子育て世帯を支援するための乳幼児向けの一品。商品名の通り、国産のコメを使って8倍がゆにし、急速冷凍して出来たての味を食卓に届ける。

この商品は日本生協連のコープ商品のうちサブブランド「きらきらステップ」の一つ。忙しい子育て世帯を支援するための商品群。乳幼児向けの食品、ほかにも白身魚のほぐし身などがある。離乳食では珍しい冷凍食材を中心としたシリーズ。

調理に便利なポーションタイプとし、管理栄養士の監修のもと乳幼児に最適な大きさ、食感、素材選択、対象月齢などで設計した。手作り派の方も満足のシンプルな“素材型”商品ばかりだ。
そのほか、乳幼児向け商品なので品質管理も徹底。パッケージ前面にアレルゲンや食塩相当量も明記した。

 

時短でき、効率的な離乳食レシピも

関東圏、静岡、福島を事業エリアとするパルシステム連合会は4月から、子育て世代向けのオプションの商品案内「yumyum(ヤムヤム) For Baby&Kids」をリニューアルした。組合員からの要望に応え幼児食レシピを強化し、時短でき、効率的な離乳食レシピを提案する。

子育て世帯が利用しやすい食品に加えて知育玩具なども揃えたが、特徴は時短できる食品の品揃えやレシピの強化。

パルシステムの子育て中の職員を中心に試作して、組合員にモニターなどの意見を参考にレシピを開発。商品案内には、利用シーンや家族の反応なども掲載。大人と乳幼児向けを分けて調理しなくても良い商品、10分で調理できる商品などを掲載した。パルシステムはもともと子育て支援の商品を供給していたが、レシピを強化して利用拡大を狙った。レシピの強化はパルシステム以外でも多くの生協が進めている。

パルシステムの商品別の売上げでは、乳幼児向けの食品の比率はあまり高くないという。だが、一般的に出産を機に生協の組合員になるケースが多いが、脱会する率も高い傾向がある。子育て支援は組合員を引き留め、利用を継続してもらう取組みでもあるのだ。

◇日本食糧新聞の2017年4月19日号の「生協特集」の記事を転載しました。