ようやく春本番。満開の桜に誘われてのお花見や遊園地、動物園へのお出かけなど、外でお弁当を食べる機会が増えてきますよね。皆さんも時と場合に応じて、お手製弁当と出来合いのお弁当を使い分けていると思いますが、最近の“お弁当トレンド”はどうなのでしょう?

このほど行われた「惣菜・べんとうグランプリ2017」(主催・日本食糧新聞社)最終審査会では、実際に販売されているお弁当1202商品から、インパクト大だったり栄養バランスが良かったりするお弁当18品が金賞に選ばれました。栄冠に輝いた金賞商品の中から、たべぷろ編集部が選んだ「新しいお弁当」5品をご紹介します!

土浦市の花火大会で販売された限定商品

「惣菜・べんとうグランプリ2017」は「わが社自慢の惣菜部門」「健康・ヘルシー部門」「プレミア部門」「駅弁・空弁部門」など8部門があり、最終選考には自薦・他薦された1202商品中、1次、2次書類審査を通過した124品が残りました。専門家たちが「オリジナリティー」「商品コンセプト」など5項目をもとに試食・審査し、金賞18品、優秀賞32品が選ばれています。

それでは、早速紹介していきましょう。

まずは、「祭事・イベント部門」の「土浦全国花火競技大会三段筒弁当 茨城の恵み」(2500円、㈱ジャパンテーブルエンタープライズ)です。

茨城県土浦市の花火大会で販売された限定商品で、まず目を奪われるのが「花火の火薬に見立てた」という巻き寿司でしょう。この華やかな色遣い、花火の火薬というより花火がお弁当箱の中に打ち上がったみたいです。思わず「たーまやー!」と叫んでしまいそう。

「茨城の恵み」と銘打つだけあって、ヒラメの落花生揚げ、常陸牛を巻いた大和煮など、茨城県の特産がギュッと詰め込まれています。審査員寸評に「三重芯変化菊(上空で開いたとき、親星の内側に3重の芯を持って計4重になる花火)のように美しい寿司、スターマイン(複数の花火を組み合わせて、短い時間で大量に打ち上げる)のように構成されたおかず」と記されているのも納得です。

 

 

ビフテキを超えた?干し椎茸の肉厚ステーキ重

「これ、本当に椎茸?」と目を疑ってしまうのが、「地方食材・調理法部門」の「特大干椎茸のステーキ重」(972円、㈱和田フードセンター楽多厨房)。「山のステーキ重」をコンセプトにしたというだけあって、肉厚の断面を見せ付ける干し椎茸は迫力満点です。添えられているのは静岡県産ワサビソースで、山の幸を盛り込みつつも「あえて肉類を外した」メニュー構成には潔ささえ感じます。

審査員コメントには、「当然(ビーフステーキと)間違えて買っていく人もいるだろう。だがヘタなビフテキよりこの椎茸ステーキの方が、肉厚で柔らかくてうま味があっておいしいからクレームの心配はなさそうだ」とあります。ここまで推された干し椎茸ステーキ、一度食べてみたくなりますね。

 

 

肉好き女子には堪らない!肉敷きローストビーフの迫力

たべぷろ編集部から肉好き女子に猛プッシュしたいのが、「プレミア部門」の「北海道肉敷きローストビーフ弁当」(1480円、㈱吉田屋)です。白米の上に北海道産牛肉の焼肉を敷き詰め、その上にジューシーに焼き上げたローストビーフ6枚をトッピングした“肉on肉”の迫力は、他の追随を許しません。焼肉はすき焼き風の味付け、ローストビーフは別添ソースをかけて食べるようになっていて、味も歯ごたえも全く違った肉を、単品でも一緒でも楽しめます。“一度で二度も三度もおいしい”お弁当といえるでしょう。

 

同じく「プレミア部門」の「宮崎牛重ねカツシャンピニオンソース添え」(1080円、㈱エッセンハウス)は、和牛日本一連覇中の宮崎牛のA4の牛カツを生マッシュルーム、シメジのシャンピニオンソースに付けて食べる、“おしゃれでおいしい”新感覚のメインディッシュなのだそうです。宮崎牛とフレンチの融合は、もはやお弁当の域を超えたゴージャス過ぎる存在。思わず「トレビアン」と口走ってしまいそうですよね。

気分は将軍?福井の名産を取り混ぜたスペシャル駅弁

幕の内弁当ながら、和菓子の詰め合わせみたいな美しさで魅了してくるのが「駅弁・空弁部門」の「越前朝倉物語」(1280円、㈱番匠本店)です。福井県一乗谷をPRするため誕生した駅弁で、戦国時代に一乗谷を根拠地として越前を治めていた朝倉義景が将軍足利義昭をもてなした宴席の御膳がテーマなのだそう。当時の記録をもとにメニューが作られていて、小鯛の手毬寿司や煮物、タラの子のうま煮といった福井県の名産品を豪華に取り混ぜています。

「ファベックス2017」内の「『惣菜・べんとうグランプリ2017』各賞決定」では、ここに挙げた以外にも、食べてみたくなるようなお弁当がたくさん紹介されています。皆さんの行楽のお供にしたくなるようなお弁当を、ぜひ見つけてみてくださいね。