平和堂は、全国の国立病院で提供している減塩・低カロリー・高タンパクの献立(レシピ)を基に調理した栄養バランスが取れたおいしい食事「からだデリ」の惣菜セットおよび弁当(いずれも冷蔵)を3月28日から平和堂20店舗で販売を開始した。

管理栄養士による無料の健康づくり相談も

「からだデリ」は、全国の国立病院で提供している献立やレシピに基づく弁当ブランドで、1食約600kcal(ご飯160gの場合)、塩分2.5g未満、野菜150~250g、タンパク質15~20%、脂質20~25%と栄養バランスが良く、味と見た目の“おいしさ”にもこだわった食事となっており、商品ラベルに記載しているWebアドレス・電話番号にアクセスすると国立病院OBなどの管理栄養士による無料の健康づくり相談を受けることができる。

「からだデリ」を展開しているグローカル・アイ(大阪市西区)は、全国の国立病院機構(164施設)に勤務する管理栄養士(約650人)で組織する全国国立病院管理栄養士協議会の協力を得て、国立病院機構で実績があるレシピをデータ化し、独自開発の調理支援システムを通じて全国の宅配・中食・冷凍事業者へデータ配信している。

グローカル・アイからレシピの提供を受けた平和堂が、関連子会社であるベストーネ(惣菜製造)で製造を行い、同社の店舗で販売している。「からだデリ」の冷蔵商品の販売は、近畿・東海・北陸地域では平和堂が初めてとなる。

当初は惣菜セット(本体価格498円)2品(あじの南蛮漬おかずセット、鶏唐揚のおかずセット)と弁当(同598円)2品(あじの南蛮漬と玄米十穀ごはん弁当、鶏唐揚と玄米十穀ごはん弁当)の計4品の販売だが、今後は新商品の投入や改廃を進め、品揃えの充実を図る考えだ。展開店舗についても顧客の反応を検証した上で拡大していく。

稲葉忠継・平和堂生鮮食品事業部デリカ課チーフバイヤーは「消費者の健康意識が高まる中、ヘルシーでおいしい、満足感のある『からだデリ』を導入することで、高齢者だけでなく健康が気になるすべてのお客さまに訴求していきたい」としている。当面の販売は1日400パックを予定しているが、年内中には1000パックを目指す。

スーパーで販売している惣菜・弁当は高価格帯の商材となるため、顧客に商品の価値をいかにして伝えるかということが拡販のかぎとなる。

惣菜売場でコーナー展開(アル・プラザ草津)

◇日本食糧新聞の2017年4月5日号の記事を転載しました。