東京・神田で居酒屋やビストロなどをドミナント展開するスマイルリンクルが、神田駅南口に昨秋オープンした「ラムゴロー」は、ちょっと珍しいラム肉専門の「ラム肉酒場」だ。ラム肉は低カロリー、高タンパクで健康イメージがあることからも、ジンギスカンブームを筆頭に、これまで幾度となくブームが起きている。

昨今は「第4の肉」として再ブームが到来しており、須藤剛代表取締役は「ラム肉は苦手な人も多いが、熱烈なフリークも多い。ラム肉の酒場なら、遠くからでもわざわざ神田に足を運んでもらえる」と、見込んだという。

「ラム肉のたたき」 890円(税込み) 程よく炙ってたたきにした

ラム肉は丹念なトリミングが必要で、歩留まりはおよそ50%だが、同店では(株)ミートエポックのエイジングシートを使って脂身やスジ肉のいやな食感とにおいを取り除き、口溶けのよい脂と軟らかい食感に変えて、通常は取り除く部位の商品化を実現。歩留まり95%にまで上げることができ、原価を下げた分は価格にしっかり還元している。

同店が入る4フロア・計44坪のビルは同社が1棟借りしており、3階は食材を調理加工するセントラルキッチンとして運用する計画だ。「当社が運営する複数の店舗の商品力アップが一番の狙い。それだけでなく人手不足の今、セントラルキッチンで製造する加工食材、商品を神田周辺の飲食店に卸す事業を進めている」と、須藤代表は話す。

●店舗情報
「ラムゴロー 神田南口店」
東京都千代田区鍛冶町1-3-7 SWビル1、2階

◇日本食糧新聞の2022年1月号の記事を転載しました。