「ひろし」で昨年のふりかけ市場を席巻した三島食品から新たなメンバーとして本枯節ふりかけ「かつお」=写真=が2月1日に新登場した。新商品の「かつお」は、鹿児島県枕崎産の本枯節だけを使用した鰹節ふりかけで、本枯節の風味が引き立つ、上品な味付けに仕上げている。昨年の「ひろし」に続き、新たな男性名のメンバーが登場したが、この「かつお」という名前はあの国民的アニメの登場人物を連想させる名前だ。しかも、いくつかの不思議な共通点も。またSNSをざわつかせるのか興味深く注視していきたい。

新商品の「かつお」は、高級料亭などで使用されている鹿児島県枕崎産の本枯節を使用している。この本枯節は、カビ付けと乾燥を3回繰り返している。このカビ付けは、余分な水分を吸い取り「うまみ成分」を濃縮させる作用があることから、香り高くまろやかな味を堪能することができる。

このように90日間(約3ヵ月)をかけて鹿児島県枕崎市で加工された本枯節(かつお枯節削り節)が同品の主原料となっている。しかも、原料に徹底的にこだわる同社が、より良い鰹節を仕入れ、うまみを保つために必要な時に必要な量だけを自社工場で削るという、素材だけでなく、素材の良さを生かした製造方法など、同社のカツオへのこだわりが詰まった製品となっている。

また、一般的なカツオのふりかけに配合されているアレルゲンの「ごま」、エビ・カニの注意喚起が必要な「海苔」は配合せず、カツオのうまみのみを味わえるように仕上げているほか、本枯節の特性に合わせて、ほかの節よりも厚く削り、蒸し時間も変えて「サクっとフワっと」した食感も実現している。

「かつお」といえば、日曜日夕方に放送しているあの国民的アニメの登場人物を思い出す人も多いと思う。実は、新登場したこの「かつお」と、このアニメ、そして三島食品の商品群が不思議にリンクしていることが分かった。

三島食品のふりかけ商品として赤しそふりかけの「ゆかり」、青じそふりかけの「かおり」、ピリ辛たらこの「あかり」の3姉妹に、カリカリ梅の「うめこ」、そして昨年新登場し話題となった広島菜の「ひろし」などがラインアップされ人気を集めている。

今回、「かつお」がラインアップに加わり強化されたが、あの国民的アニメの登場人物「かつお」くんのまわりを見渡すと、甥っ子は「タラ」ちゃんであり、親友は「中島ひろし」くん、憧れのマドンナは「大空かおり」ちゃんなのである。

同社は「別に狙ったわけではない。発売が決まってから若手社員から指摘されて初めて気が付いた」(末貞操社長)としているが、このリンクも新たな話題となりそうであり、同社も新たなストーリー展開に期待を寄せている。

「かつお」の内容量は10g、希望小売価格は130円(税別)、全国で発売中。

◇日本食糧新聞の2022年1月21日号の記事を転載しました。