世界中どこの家の台所の棚にもある、地中海の太陽の恵みを浴びたトマト保存食品は普段のお料理に便利で頼もしい味方です。今回は欧州産のトマト缶を使った春のイタリアンレシピを2つご紹介します。

野菜のラザニア

新たまねぎやグリーンピースを使って春らんまん♪

【材料】
ラザニアシート(生) 250g
トマトパッサータ(あらごしトマト) 1リットル
たまねぎ 小1個
にんじん 1本
ズッキーニ 大1個
黄パプリカ 1個
グリーンピース(生または冷凍) 200g
白ワイン 1/2カップ
モッツァレラチーズ 300g
パルミジャーノチーズ 80g
ベイリーフ 1枚
オリーブオイル(EXヴァージン) 大さじ2
塩、こしょう 少々

【作り方】

  1. たまねぎ・にんじん・ズッキーニ・パプリカはみじん切りにする。
  2. 鍋にオリーブオイルを入れて火にかけ、にんじんとたまねぎを弱火で炒め、しんなりしたらズッキーニとパプリカ・グリーンピースを加える。中火で5分炒め、塩・こしょうで味つけする。
  3. (2)に白ワインを加えて蒸発させる。あらごしトマト・カップ1杯の水(分量外)・ベイリーフを加えて沸騰させ、火を弱め、20~30分間煮詰める。味をみて塩・こしょうを足す。オーブンを180℃に予熱しておく。
  4. 長方形のオーブン皿の底に野菜ソースを広げ、ラザニアをのせる。上に野菜ソースを敷き、モッツァレラチーズをちぎって散らし、パルミジャーノチーズをふりかける。これを繰り返し、一番上は、ソースとたっぷりのパルミジャーノチーズで仕上げる。
  5. ラザニアをオーブンで20~25分間焼く。オーブンから取り出す5分前にグリル機能をオンにする。ラザニアを取り出し、5分間休ませる。

スパゲッティ・フリッタータ

イタリアのイースターでは、こんなピクニックランチが人気。熱い時はもちろん、冷めても美味♪

【材料】
スパゲッティ 350g
トマト水煮缶(ホール) 200g
にんにく(みじん切り) 1片分
オリーブオイル(EXヴァージン) 15g
バジリコ 2枚
砂糖 ひとつまみ
パルミジャーノチーズ、ペコリーノロマーノチーズ、または合わせたもの(すりおろし) 100g
卵 4個
モッツァレラチーズ(薄くスライス) 150g
植物油 1杯
塩、こしょう 少々

【作り方】

  1. トマトソースをつくる。フライパンに油とにんにくを入れ、にんにくが色づきはじめるまで炒める。水けをきり種を取ってみじん切りしたトマト水煮・バジリコ1枚・砂糖を加え、15分間弱火で煮込み、塩で味を調える。
  2. 鍋に湯を沸かし、(1)のトマトソースを10分煮込んだ頃に、塩を加えてスパゲッティをアルデンテにゆで、ザルに上げて水けをきる。
  3. 大きな耐熱ボウルにスパゲッティを入れて、(1)の温かいトマトソースを加える。よく混ぜ、スパゲッティを少し冷ます。
  4. ボウルに卵、すりおろしたチーズ、塩・こしょうを混ぜ、卵液をつくる。粗熱が取れたスパゲッティに卵液を加える。
  5. テフロンのフライパンに油を熱していったん火から外し、卵液であえたスパゲッティを加え、その上にスライスしたモッツァレラチーズを広げる。さらにその上に残り半量のスパゲッティを広げる。4~5cmほどの厚さにする。
  6. フライパンを再度火にかけ、そのまま片側に火が通るまで焼く。そのあと、フタまたは皿の上に焼いた面を下のままスライドさせる。フライパンをその上に置いて素早くひっくり返し、上下逆にして、下の面もしっかり焼き色がつくまで焼く。

欧州産トマト保存食品の魅力は

「レッドゴールド フロム ヨーロッパ」とは、ANICAV(イタリア野菜保存食品産業協会)が欧州連合(EU)の経済協力により展開中の、100%欧州産のトマト保存食品のおいしさ、安全性、汎用性を推奨するキャンペーンプロジェクトです。

ANICAVはトマト保存加工企業を代表する世界最大規模の協会で、90社の会員は全イタリアの6割以上の加工トマトおよび、世界中ほぼすべての皮むきホールトマト製品を生産しています。

皮むきホールトマト

収穫後すぐ高温で皮むき、厳しく選別した後に自らの果汁とともに缶に密封し、加熱・殺菌しています。トマト保存食品中、最もポピュラー。甘味と酸味のバランスが良くジューシーなので、肉や野菜の煮込み、ミートソースからスープまで、オールマイティーに使えます。

カットトマト

高温で皮をむいたあと角切りにカットして種を取り除き、果汁とともに密封、加熱、殺菌しています。カットしたトマトの食感を生かしたい料理に。ミネストローネやカポナータ(ラタトゥイユ)のようにトマトを「食べたい」料理に最適です。

パッサータ(あらごしトマト)

ホールトマトとの違いは、皮むき・選別後に果汁を加えずにミキサーにかけ、あらごしにしていること。果汁量が少ないので少しの調理でソース状になり、時短料理に最適。ピザソースや肉、魚料理に添えるソース、パスタソースにも便利に使えます。

チェリートマト

小さく、味が濃いチェリートマトを収穫後すぐに果汁とともに缶に密封、加熱・殺菌。チェリートマトそのままの味と形を楽しめます。形を生かして、そのまま前菜に。軽い加熱でつくるパスタソースや、アクアパッツァなどの魚料理などに幅広く使えます。

◇百菜元気新聞の2021年4月1日号の記事を転載しました。