ニッポンの食文化とご当地名品を再発見する「おすそわけjp」
日本の和牛のルーツといわれる岡山県新見市の千屋牛、長崎県の五島で水揚げされた魚介類で作ったすり身揚げなど、日本各地のいいものやいいことを使って生み出された食材、加工品にスポットライトを当てて消費者へ届ける日本食糧新聞社初の消費者向けECサイト「おすそわけjp」が9月に開設した。風土や環境を生かした物づくりに打ち込む生産者の思いを現地取材し、10月には約20事業者の厳選食材・加工品を提供していく。
「おすそわけjp」はまだ知られていない、地方の新しい食文化とおいしいもの再発見をテーマに今秋開設した。食べ手の代わりに地域に根差した農水畜産物や加工食品を求め、日本食糧新聞社の専任スタッフが日本各地へ赴き、作り手の声に耳を傾けて、地域色豊かな食材を発掘する。
同時に人材や後継者不足、温暖化などの環境変化で収穫物に影響がでている昨今の現場課題にも歩みより、実直に頑張る生産者の思いをサイトに反映し、食文化継承と生産地の活性化も目指す。
取扱商品には、「大切な人に“おすそわけ”したくなる」「健康に配慮した」「未来につながる」「地域を大切にする」「新しいアイデアによって生まれた」「こだわってつくった」「迷子の…」の七つのうち、三つ以上当てはまる食材・加工品であることも厳選基準とし、単に“珍しさ”や“知る人ぞ知る”ことを選定物さしとしないポリシーを掲げる。
生産者の食材・製法をじっくりくみ取った後に消費者へ紹介するため、サイト開設時は6事業者の商品に限定。千屋牛や島根県浜田港ののどぐろ干物など地元でしか食べられなかった特別感ある食材、レトルトカレーやクリームパンなど日常の食生活に入り込む食材に加え、関西で「香住ガニ」と呼ばれて間もなくシーズンの兵庫県北部の香住漁港で水揚げされる紅ズワイガニなど、季節感ある食材も10月以降は次々登場する。
◇日本食糧新聞の2020年9月30日号の記事を転載しました。
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