楽薬食膳代表の渚月順子です。夏本番、暑いからといって冷たい飲み物や、あっさりとした素麺や冷麦などばかり食べていませんか?
それらを食べてはいけないということはありませんが、そういった食事ばかりだと気が付いたら夏バテの症状が・・・なんてことを毎年くりかえすことに。今年の夏は薬膳のちょっとしたポイントを知って元気に過ごしましょう!

薬膳では、カラダにこもった熱を食べ物で冷まして過ごしやすくします

冷たいものの食べ過ぎでおなかが痛くなった経験は誰にでもありますよね。冷えた胃腸は機能が落ちてしまいますから、食欲が落ちたり、消化が悪くなったりしがち。夏野菜の多くはカラダの熱を冷ます性質を持ちますが、胃腸への負担は少なく、また胃腸の機能を高める食材を合わせることで、より元気になりますよ。

夏野菜、どんなものを思い浮かべますか・・・?
きゅうり、とまと、なす、冬瓜、とうもろこしなどなど。積極的に食べてみてくださいね。

夏野菜とハトムギのサラダ

夏野菜を使い、さらにカラダの熱を冷まし利尿作用と美肌効果の高いハトムギを使ったサラダをご紹介。

<材料:4人分>
ハトムギ(よく洗い30分ほどゆでる) 1カップ
キュウリ 1本
ミニトマト 8個
黄パプリカ 1/2個
スモークチーズ 80g
お好きなナッツ2種 1/2カップ

(ドレッシング)混ぜ合わせておく
白バルサミコ酢(白ワインビネガー・酢) 大さじ2
オリーブオイル 大さじ 1
塩・胡椒 適量

<作り方>
材料は全2cm角位にカットし、ドレッシングと共にすべて混ぜ合わせたら出来上がり。
(冷蔵庫に入れて、少し置いたほうが味がなじみます)

ゴーヤのおかかクリームチーズ和え

ゴーヤは熱を冷ます作用がかなり強いお野菜です。沖縄ではよく食されていますが、それは暑いからですね。最近では沖縄以外の地域でもよく見かけられます。苦くて苦手な方も多いでしょうが、クリームチーズという意外な組み合わせでおいしくいただけます。

<材料:4人分>
ゴーヤ 1本
クリームチーズ 100g(2cmの角切り)
かつお節 小袋1
醤油 小さじ1/2
胡椒 適量

<作り方>

  1. ゴーヤは縦半分に切り、種わたを丁寧に取り除きます。薄くスライスしたら塩をひとつまみ入れて揉んで、しばらく置きます。水気が出てきたら、絞ってボウルにいれます。
  2. クリームチーズと醤油を混ぜ合わせておき、ゴーヤと和えます。最後にかつお節を入れてさっと混ぜたら出来上がりです。
    (ゴーヤのスライスした厚さで苦味も変わります、苦手な方は薄めでどうぞ)

食による心とカラダの養生を

私は6、7年前に偶然、漢方薬局で「薬膳」に出会い、奥深さや面白さに惹かれ、国際中医薬膳師の資格を取得しました。食による心とカラダの養生。食べることが好きでお料理が好きな私にピッタリ。

誰でも「健康」を望んでいます。昔も今もそれは永遠のテーマ。昔からの知恵や経験が凝縮された薬膳は現代の食事にも、すんなりと取り込めるものが多いのです。身近で手に入る食材、最近ブームになっている食材も取り入れて、おいしく楽しく健康に!

そして健康の先に「美」があります。健康であることが美の秘訣ですよ。それを伝えたいと思っています。

次回は、蒸し蒸し暑い日本の夏を涼やかに過ごす盛夏の薬膳。熱帯夜で眠れなかったり、冷房病になっていませんか? 食事と生活で、少しでも過ごしやすくなるポイントをお伝えしますね!