ボンジョルノ!イタリア在住フードライターの鈴木奈保子です。今回ご紹介するのは春が旬の野菜・グリーンピースを使ったお米のスープです。日本ではグリーンピースご飯は春の訪れを告げる定番料理ですが、北イタリアのヴェネト地方では、グリーンピースとお米のスープで春を楽しみます。忙しいワーママが帰ってから15分で夜ごはんが作れるように、冷凍グリーンピースとご飯を使った雑炊風にアレンジしてみました。きれいな緑色が食欲をそそるお米入りのスープです。

イタリア風グリーンピースとお米のスープの作り方

パスタのイメージの強いイタリアですが、北イタリアではお米の栽培も盛んです。長さも太さも違う多くの種類のお米があって、料理に合わせて品種を選ぶほどです。お米をスープで硬めに炊いたリゾットは、日本でも有名ですね。

今回ご紹介するグリーンピースのスープも、お米を多めのスープで炊いていくので、お米は少し硬めです。そのため、本場のものは日本の雑炊とは少し違いますが、ここではご飯を使って簡単に作れるバージョンをご紹介します。

【材料】(4人分)
ご飯 350g
グリーンピース(冷凍でも) 200g
玉ねぎ 1/2個
パンチェッタ(ベーコンでも) 40g
野菜スープ 1リットル
パルミジャーノレジャーノチーズ 大さじ4
エキストラヴァージンオリーブオイル 大さじ1
パセリ
塩・コショウ 少々

【作り方】
1.厚手の鍋にオリーブオイルをいれて、みじん切りにした玉ねぎ・パンチェッタを入れて1分炒める。

パンチェッタ。なければベーコンでも代用可

2.グリーンピースも加えてさっと炒め、温めた野菜スープを加え強火にする。

3.煮立ったらご飯も加え、塩・コショウで味を調節し、約10分弱火で煮込む。

4.お皿に盛って、パセリとパルミジャーノレジャーノチーズを加え温かいうちに、いただきます。

紫玉ねぎを使っています

食べる直前に、エキストラヴァージンオリーブオイル(分量外)を上からかけると、さらにコクが加わります!

材料にある野菜スープは、インスタントでもかまいませんが、もし時間があれば手作りしてみてください。手作りスープと言ってもお鍋に野菜を入れてゆでるだけですから、とても簡単です。イタリアの基本的な野菜スープで、いろんな料理に使えるので、レシピをご紹介しておきますね。

簡単でシンプルな基本の野菜スープ

【材料】
にんじん 1本
玉ねぎ 1個
セロリ 1本
水 1リットル
塩・コショウ 少々

【作り方】
1.にんじんは皮をむき半分くらいに切る。玉ねぎは半分に切り、セロリも半分の長さに折る。葉があれば、一緒に使えます。また、あればズッキーニやパセリの茎などを入れてもおいしくできます。

2.野菜と水を鍋に入れて火にかけます。沸騰したら、塩・コショウをして、弱火にして約30分ででき上がり。

冷凍グリーンピースと残りご飯を使って時短

イタリアでは、お米パスタのようにアルデンテで少し硬めのものが好まれますが、ここでは日本風にご飯を使います。イタリア風にお米を使うと、炊けるまで時間がかかりますが、沸騰したスープにご飯を加えるだけだと、10分もかからずに美味しいスープのできあがりです。

グリーンピースは冷凍のものを使うと、さやから外す手間が省けて簡単です。最近では収穫したてのものをすぐに冷凍加工をするので、栄養分も豊富に残っています。冷凍庫にいつでもストックしておけば、思い立った時にすぐに必要な量だけ使えるので便利ですね。

イタリアの冷凍グリーンピース。春、収穫後3時間以内に加工した小さくて柔らかい豆

日本のグリーンピースご飯は、豆にしわが寄らないように注意深く作る必要がありますが、イタリアの家庭料理は、そういう気遣いがいらないので、冷凍のグリーンピースでも気軽に作れます。

またべースになる野菜スープは、インスタントのものでも大丈夫です。ただ、本場の伝統的な野菜スープは、野菜を茹でるだけなので簡単です。もし、少し時間に余裕がある場合や、前日に作り置きをする余裕がある場合は、ぜひ作ってみてください。優しい味に仕上がります。

子どもも食べやすく工夫しよう!

グリーンピースは冷凍食品の定番なので、一年中、食べる機会が多い野菜ですね。子どもたちにとっては、旬がわかりにくい野菜の一つかもしれません。そのためにも、春にはグリーンピースをメインにした料理を作りたいところです。

イタリア風のグリーンピーススープなら、とても簡単です。ごはんには前日の残りご飯を使えば、残りものを片付けることもできて一石二鳥ですね。

もし、お子さんがグリーンピースが苦手という場合は、グリーンピースの量を減らして、パンチェッタ(またはベーコン)やパルミジャーノチーズの量を増やしてみてください。あまり噛まなくてもいいスープ料理は、子どもにとって食べやすい料理なので、意外と気にせず食べてくれる場合もありますよ。

なんといっても春っぽい色どりが楽しくて、きれいです。春色の温かいスープで元気に過ごしましょう!