西友は、子どもが野菜嫌いを克服するためのレシピを考案し、全店やWeb、SNSで発信している。「キッズ・ラブ・ベジタブル」と題したレシピ6品は、都内幼稚園の園児110人以上が試食し、80%以上が「おいしい」と評価したものだ。この手法はPB(プライベートブランド)「みなさまのお墨付き」の商品化ルールを応用している。

レシピはニンジンを使ったものが3品、ブロッコリーが3品となっている。1年を通じて店頭にあり、購入頻度が高いという理由で選択した。「にんじんとチーズのカリカリ焼き」や「ブロッコリーのチーズカレー炒め」など、味付けには子どもの好みを取り入れつつ、食感は素材らしさを生かした。6品のうち1品は78%の評価にとどまったが、それを明記した上でレシピは紹介している。

同プロジェクトは、ウォルマートグループの接客テーマである「ハッピー・トゥ・ヘルプ」を具現化したものだという。このスローガンは制服の背中にデザインされているもので、顧客の課題解決に喜んで取り組むという意味だ。

商品本部の小尾秀男シニアダイレクターは、「国の調査によると子どもの野菜消費量は20年で15%減少し、子育て世帯の困りごとになっている。野菜をおいしく食べられる料理を提案することで、その悩みを解消したい」と語る。

店頭ではレシピカードを配布、3店舗では試食提案も行う。SNSなどでは作り方の動画も用意した。店頭展開は12月中旬まで、第2弾の展開はそれまでの取組みを踏まえて検討する。

◇日本食糧新聞の2019年11月20日号の記事を転載しました。