不二家は、洋菓子店舗の魅了向上に取り組む。子どもの憧れの職業の上位に常にランキングされる、「ケーキ屋さん」を不二家洋菓子店内で体験できる新サービス「ペコちゃんチャレンジ」を本格展開する。

洋菓子専門店の課題の一つに、来店の動機付けをどのように消費者に持ってもらうかがある。不二家洋菓子店の強みである、店内仕上げなど既存リソースを最大限に活用し、子どもたちに「体験」を提供し、来店促進につなげる。さらに、職業体験を兼ねた食育機会の提供につなげることで不二家洋菓子店の魅力を向上させる。

「ペコちゃんチャレンジ」は、洋菓子事業本部の若手社員が企画し、8月8日に不二家所沢北野店から開始し、これまで21回開催している。3日、東京都文京区の「OTOWA FUJIYA」で開催した「ペコちゃんチャレンジ」で河村宣行社長は取組みについて、「若手社員の洋菓子店への強い思いから、自発的に生まれた企画」と評価した上で、8月に視察に行き、本格的な展開を決めた。

10月以降、新店舗を含め複数の開催を予定している。参会者の反応は、終了後のアンケートで、子どもの満足度は100%、保護者の満足度も96%と高いスコアとなっているという。

子どもたちに修了証を贈り、笑顔になる河村宣行社長

3日開催の「ペコちゃんチャレンジ」には、親子4組が参加。女性店舗スタッフが、「ケーキ屋さん」の仕事や不二家のキャラクターペコちゃんなどについて、子どもたちに問いかけながら楽しく学んだ後、作業場に移動。

20秒以上の手洗いを含む衛生管理について実践しながら学んだ後、クリーム作りについて学び、絞り方を練習した後、フルーツやケーキスポンジを使ったオリジナルパフェ作りに挑戦した。その後店舗に移動し、作ったパフェに自分で値段を決めプライスカードを作成しショーケースに並べて、「お母さん」を相手に販売実演を行った。オリジナルパフェを食べるティータイムの後、河村社長から修了証が贈られた。

「ペコちゃんチャレンジ」の対象年齢は3歳以上で、所要時間は、1時間程度。参加費用は2000円(税込み)。兄弟割引、友だち特典なども用意。体験で使用したオリジナルエプロンはプレゼントする。1回当たり3人まで参加可能。申し込みは、参加者受け付け中の店舗へ直接連絡する。

◇日本食糧新聞の2019年10月11日号の記事を転載しました。