「うどん工房 悠々」で好評なのが、季節に合わせて提案する創作うどん。昨年から、1月末~3月末の限定で提供している「花巻うどん」は、丼を覆うように海苔をのせた、思い切った盛り付けが特徴だ。

発想の原点は、関東の「花巻そば」。「花巻そばは、もみ海苔で花を散らしたような雰囲気を出すものですが、1枚の海苔でできないかと思っていました」と中山優子店主。

商品化への後押しとなったのが、うどんつゆとのなじみが良い、納得できる海苔との出合いだ。「上等な素材だからこそ、シンプルに魅力をアピールしたい」と、ドンとのせるスタイルにしたという。

全型海苔で蓋をするように盛り付ける

登場した姿にまず驚き、海苔をつゆに漬けてまた驚くのが同メニュー。海苔が瞬く間に溶け、芳醇な香りが立ち上る。うどんには具材を入れず、焼き海苔以外に添えられているのは、生海苔とあられ、ワサビのみ。海苔のおいしさをダイレクトに味わえ、海苔茶漬けの風味も楽しめるメニューに仕上げている。

高価な有明海産の初摘み海苔を使用するため、販売価格は高めだが、一度味わうとファンになる客が続出。「今年はまだ?」と待ちわびる人が増えているという。

●店舗情報
「うどん工房 悠々」
所在地=兵庫県尼崎市南塚口町2-1-2 塚口さんさんタウン2番館1階

◇外食レストラン新聞の2019年7月1日号の記事を転載しました。