食感がクセになる神戸屋のロングセラー「アーモンドペストリー」
外食におけるカフェ人気は衰えを見せない。そうしたトレンドの中で、カフェとともに進化を続けている食べ物の一つがパンだ。ネットや書店を見れば、パンの人気が高まっていることに気づくだろう。独自の製法を貫く小規模なベーカリーの手作りパンがマニアックな支持を集め、海外から上陸した有名店がグルメガイドに大きな話題を提供する。そして国内の老舗ベーカリーチェーンも、それぞれに工夫を凝らしたオリジナル商品で着実に顧客を集めている。
今回取り上げた「アーモンドペストリー」という菓子パンは、神戸屋のベーカリー店舗で定番となっているヒット商品の一つだ。神戸屋は昨年、創業100年を迎えた関西の老舗パンメーカー。子会社の神戸屋レストランが「神戸屋キッチン」などのブランドで、小型のベーカリーやベーカリーレストランなどを展開している。
神戸屋レストランの公式サイトによれば、「アーモンドペストリー」は「神戸屋キッチン」ブランドが創業して以来のロングセラー商品であるらしい。
もちろん、何度もマイナーチェンジを繰り返して現在の形になったのだろう。単純な菓子パンのようだが、キャラメリゼしたアーモンドを混ぜ込んだ絶妙な風味で、クロカントの独特の食感がクセになる。小さな菓子パンといってもずっしりとした存在感があり、甘さが気にならなければ欧州スタイルの朝食に添えてもよいかもしれない。
ファッション業界など小売業の世界では、ユニクロのようなSPA(製造小売チェーン)が主流となっているが、外食業界においても食品メーカーと店舗チェーンの垂直統合が生まれつつあるようだ。商品開発の主導権をどちらが握るのか、そうした戦いが始まるようにも思える。
●店舗情報
「神戸屋キッチン」など
所在地=東京、神奈川ほか、全国
◇外食レストラン新聞の2019年4月1日号の記事を転載しました。
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