元祖農業ガール藤野いち子です。イチゴは子どもたちが大好きなフルーツ。今回は”イチゴのことならプロ”を自称するワタクシ藤野が試作に試作を重ねてたどりついた絶品、砂糖控えめのイチゴジャムレシピを紹介します。応用レシピとしてババロアも作りますよ!

ゴロッ、果実感!イチゴジャムをおいしく作る

「砂糖を使わないでイチゴジャムを作りたい」と思われる方は多いでしょう。でも実際に作るとなるとイチゴから水分が出なくて難しいですし、糖度が低いと傷むのが早いですね。

そこで、砂糖は控えめでもしっかり甘いイチゴジャムの作り方をご紹介します。実家がイチゴ農家の藤野が、もう何年も作って喜ばれていますので、おいしさは保証します!

【材料】※作りやすい分量。下記で完成時にジャム約700~750gになります。
イチゴ 正味1kg
グラニュ糖 200g
レモン汁 レモン1個分(30ml)
ペクチン(箱入りの使いきりタイプ・ペクチン含有量25%) 1袋(10g)

お好みでレモン汁を増やすとキリッとした味のジャムになります。ペクチンは商品によって含有量が違うので上記の使用量は目安です。

イチゴは「もういっこ」という品種を使用しました。

【作り方】
1.イチゴは洗ってヘタをとり一口大にカットしておく。

撮影時は8.7リットルの鍋を使って3kgのイチゴをジャムにしています。

2.大鍋に入れた(1)の上にグラニュ糖・レモン汁・ペクチンを入れてさっと混ぜ一晩おく。

ペクチンは後から入れるとダマになりやすいので、最初に全部混ぜてしまいます。一晩おいて水分を出します。

3.(2)を鍋の底からかき混ぜて強火で加熱する。沸騰してきたらこまめにアクをとる。

沸騰したら火のそばを離れないで、ひたすらアクをとります。大変ですが、透明感のあるジャムづくりに欠かせない作業です。

4.煮汁が透明になったら火を止め、1時間ほど冷ます。

この時点ではまだ中心が白いイチゴが残っていますが、冷ますことで中まで赤くなりますし、余分な水分を飛ばすことにもなります。

5.(4)を再度加熱し、トロリとしたらイチゴジャムの完成。

「どのくらいの硬さにしたらいいのかな」と思われるでしょう。ジャムは冷えると固まってきますので、熱い鍋の中ではシチュー程度のゆるさでOKです。気になる場合は少量皿にとって冷蔵庫で冷やして固まり具合を確かめます。まだゆるいなと感じたらかき混ぜながら加熱して水分を飛ばしますが、鍋底が焦げやすくなっていますので気をつけて。

さて完成です。ゴロッとイチゴが入っているのが手作りの醍醐味ですよね。パンにつけたり、ヨーグルトに混ぜたりしていただきましょう。おいしくて毎朝の楽しみになりそうです。市販のジャムに比べて糖度が低いので、冷蔵庫で保存して早めに召し上がってください。

簡単なのにプロみたい!イチゴのババロアレシピ

さて次に、簡単に作れてわが家で大人気のイチゴのスイーツを紹介します。ホイップして混ぜて固めるだけなので、手際よく作れば15分で作れてしまうでしょう(ババロアのみ、固める時間は除く)。

【材料】(220ml容器10個分)
イチゴ 600g(正味)
グラニュ糖 100g
生クリーム 200ml
牛乳 200ml
ゼラチン 15g

(飾り用材料)
イチゴ 適量
イチゴ液※ 200ml
ゼラチン 4g

※イチゴ液は、最初のジャムを作る工程(3)でアクをとるタイミングでイチゴ液を取り分けておきます。なお、飾りはなくても普通のババロアとしておいしく召し上がれます。

【作り方】
1.イチゴはヘタをとりミキサーで液状にする。生クリームはグラニュ糖を入れ7分立てにする。

2.ゼラチンは大さじ3の水でふやかしておく。牛乳を人肌程度に温め、そこにゼラチンを入れてよく溶かす。

3.(2)に(1)のイチゴを入れてよく混ぜる。そこに生クリームを入れてヘラで均一に混ぜる。

4.(3)を容器に流し入れ、冷蔵庫で2時間以上冷やしてしっかり固める。

5.飾り用材料のイチゴ液に、大さじ1の水でふやかしたゼラチンを溶かす。(4)にイチゴをのせイチゴゼリー液を流し入れる。

ババロアが完全に固まった状態で、イチゴゼリー液は30度以下になるまで冷ましてからそっと注ぐのが上手に作るコツです。これをさらに冷蔵庫で冷やし固めます。キラキラしていて宝石みたいです。

食べた息子から「お母さん、これ売れるんじゃない? 味もいいよ」と言われました。ケーキ屋さんなら何層にもするでしょうから、さすがに売るのは無理かな。でも、おうちで作るなら十分ですよね。

皆さんもぜひチャレンジしてみてくださいね!