佐賀県佐賀市在住のたべぷろ編集部員・高橋エディコです。佐賀県には「丸ぼうろ」と呼ばれる素朴な焼菓子があるのをご存知でしょうか。そのまま食べるとさくさくもちっとした懐かしい味。
またこれにひと手間加えて「プディング」にする食べ方も、佐賀の丸ぼうろ好きな人ならきっと試した人も多いはず。丸ぼうろを使って自宅で簡単にアツアツ、ふわとろのデザートが作れる方法を紹介します。

ポルトガルより伝えられた素朴な焼菓子「丸ぼうろ」

佐賀の銘菓、丸ぼうろ。佐賀市内の多くの菓子店で製造・販売されていて、佐賀市民にとってはポピュラーな焼菓子です。この原型はポルトガルで約450年前に生まれ、今より小さく固いお菓子だったと伝えられています。

江戸時代、長崎街道が通り、ヨーロッパとの貿易による砂糖が手に入りやすかった佐賀。シュガーロードとも言われる長崎街道沿いの各地では砂糖や南蛮菓子の技術とともに、現代にも受け継がれる数々の独自の銘菓が生まれました。佐賀の丸ぼうろもその一つです。

中でも丸ぼうろの発祥と言われる菓子店「北島」の「丸芳露(まるぼうろ)」は、「さくっと」感、「しっとり」感を兼ね備えた、素朴で優しい味わいが人気。明治の初めから今もなお時代を超えて愛され、佐賀の気軽なお土産としても定番中の定番です。


見た目はまんまる、横から見ると円盤のようにも見えますが、とてもシンプルですね!機械を使わず職人さんの手作業で焼いているそうです。3時のおやつや、小腹がすいたときにも重宝する、佐賀のソウルフード。

袋から出してそのままほおばってもよいですが、少しトースターで焼くとさっくり感が増し、美味です。またバターを塗ったり、アイスなどを挟んだりする方もいます。シンプルだからこそ、さまざまな食べ方が楽しめるお菓子です。

北島の丸ぼうろで「マルボーロプディング」

今回は、思わず試してみたくなるほどの簡単なアレンジで、栄養価もアップする食べ方「マルボーロプディング」をご紹介!

作り方は、丸ぼうろが入る大きさの器に牛乳を適量注ぎ、レンジで1分~1分半温めるだけ。あっという間にアツアツ・ふわとろのマルボーロプディングのできあがり。優しい丸ぼうろの甘みが牛乳ととけあい、上品で豊かな味わいとなります。

このアレンジ、実は「北島」で代々伝えられてきた食べ方なのだそうです。牛乳が今ほど普及していなかった時代にも、温かい牛乳に丸ぼうろをひたして食べるという贅沢感を味わっていたのですね。


6月1日は「牛乳の日」

2001年、世界的に6月1日を「WORLD MILK DAY」と制定したことを受け、日本でも2008年より6月1日は「牛乳の日」、6月は「牛乳月間」として定められました。

牛乳をそのまま飲むのが苦手な人も、丸ぼうろと合わせれば上手に牛乳をとることができます。丸ぼうろはオンラインショッピングでも気軽に入手可能ですので、ぜひ佐賀の銘菓で粋なアレンジをお試しあれ!