黄金色に輝く透明の甘酒が、首都圏を中心に販売される。すっきりした味わいが特徴で、ノンアルコールカクテルや料理にも使用できる。販売元は味噌・醸造製品メーカーのハナマルキ。日本の伝統的な健康飲料である甘酒に新たな価値を加え、伸長する甘酒市場で存在感を発揮する。

ハナマルキが3月上旬に発売する「透きとおった甘酒」は、国産米麹を使用した酒かす不使用のノンアルコール甘酒。コメを麹の力だけで分解し、素材が持つ自然な甘みを引き出した。化学調味料や保存料、着色料、砂糖などは一切使っておらず、子どもや妊婦、アルコールが苦手な人でも安心して飲用できる。

独自技術で甘酒を丁寧に搾った液体の色は黄金色。クセのないすっきりとした味わいで、甘酒特有の粒感やトロッとした舌触りが苦手な人でも飲みやすい。

黄金に透きとおった商品特性を生かした飲み方提案も行う。炭酸や豆乳、トマトジュースなど他の飲料と組み合わせれば、色や質感を変えることなく新しい健康飲料として楽しめる。砂糖の代替として料理にも使える。甘さを控えたいデザートにも最適だ。

5月に発売する業務用商品「透きとおった甘酒プレミアム」を使えば、居酒屋やバーでノンアルコール飲料としても提供できる。

ハナマルキによると、“飲む点滴”としてブームになった甘酒の市場規模は約220億円(17年度)。直近3年間で約3倍に伸長したという。

同社では17年夏に500ml入りの「透きとおった甘酒」を通販サイトで限定発売した実績がある。販売予定数を上回る応募があり、透明の甘酒に手応えを得た。今回は内容量を125mlとし、缶型の紙容器「カートカン」で一般発売する。

初年度の売上げ目標は約50万本。公式ホームページを立ち上げ、各種レシピを掲載する。レシピ集も作成し、店頭販売やイベント時に配布する。

◇日本食糧新聞の2019年1月21日号の記事を転載しました。