亀田製菓は「柿の種」を粉砕し、ふりかけとして提案していく。10日、「柿の種」のふりかけ専用マシン「FURIKAKIX(フリカキックス)」を新発売した。同社が調理器具を展開するのは初めて。販売チャネルはAmazonとロフトなどで、1万個の販売を目指す。

同品を使い、「柿の種」を砕いてふりかけにすることで、食材としての用途拡大を図るとともに、新たな魅力も伝えていき、「柿の種」の売上げ増加につなげていく考えだ。

佐藤勇代表取締役社長COOは、「こだわって作っている『柿の種』を自ら壊すという自虐的なことを提案しているが、粉にすることで『柿の種』の新しい世界を知ってもらいたい」と新製品の投入の意図を語った。

佐藤勇社長COO

「フリカキックス」は、柿の種のせんべいとピーナツの堅さの違う二つの素材を均一に粉砕するための、ミルのような内部構造とステンレス製の特製刃を採用した。それにより、柿の種のせんべいとピーナツの風味と食感を生かしたふりかけができる。

ふりかけ提案だが、ふりかけ市場に参入するのではなく、「柿の種」の食べる以外での魅力向上として取り組む。「わさび」「梅しそ」などフレーバー展開しているバリエーションの豊富さを強みとし、ご飯のお供のふりかけや粉を使ったレシピ提案を行っていく。

佐藤社長は「柿の種市場が拡大している中で『フリカキックス』で市場を刺激してさらなる成長を図っていきたい」と意気込みを語った。

発売当日は東京で発表会と試食会を実施。柿ピー研究家でフリーアナウンサーの中倉隆道氏を招き「フリカキックス」と同品を使った「柿の種」のふりかけの魅力を紹介した。

◇日本食糧新聞の2018年10月17日号の記事を転載しました。