こんにちは!元保育士の幼児食インストラクター山口礼です。どんなに忙しくても、子供には体にいい料理を用意してあげたいと思うお母さんへ。体にいい料理は手間ひまかけなくちゃいけないと、悩んではいませんか? 実は、時間をかけなくて健康的で体にやさしい料理を作れるんですよ。
この記事では、化学調味料を使用しない「無添加」のふわふわ卵スープの作り方を紹介します。卵スープは子供に人気の料理。とっても簡単なので、忙しくても家族の体を思いやった料理が作れる自信がつくはずですよ。

素材の味が引き立つ卵スープ

味を出すために調味料をあれこれ入れたり、分量を計ったりするのはちょっと手間がかかりますよね。このレシピでは調味料に頼りません。スープの定番調味料であるコンソメや中華だしの素も用意しなくて大丈夫です。素材がもつ味や香りを引き出して、しっかりとした味の卵スープを作るポイントを丁寧にお伝えしていきます。

<材料>(4人分)
卵 2個
玉ねぎ 1つ
長ネギ 白い部分を1/6本

白こしょう(なければ黒でもOK)
水 800ml

味の決め手は「たまねぎ」にあり

無添加卵スープの味は玉ねぎにかかっています。玉ねぎの下ごしらえさえできれば、あとは簡単です。まずは玉ねぎを千切りにしましょう。できるだけ薄くするのがポイント。

ジップロックなどの袋に入れて、玉ねぎの重さの3%ぐらいの塩を入れて揉みます。玉ねぎが200gなら塩は6gです。

わざわざ重さを計るのが面倒な人に、簡単に塩加減がわかるポイントを伝授!親指、人差し指、中指でつまむ、いわゆる「ひとつまみ」の分量は1回で1gほどなので、計量しなくてもOK。

袋で揉んだら15分ほど置いておきましょう。時間が経って玉ねぎから水分が出てきたら、ボウルに取り出し、水でよくすすいで拭きとります。

フライパンに少量の油をひいて、玉ねぎを強火で炒めます。ここが最大のポイント。できるだけ、飴色に近い色まで炒めてください。焦げつかないように、しっかり混ぜながら行いましょう。

5分くらい炒めていると、だんだん飴色になっていきます。通常はもっと時間がかかるのですが、事前に塩もみしておくことで水分が抜けるのが早くなり、短時間で玉ねぎが飴色になっていくのです。ちなみに鉄など温度が高くなりやすいフライパンで炒めると、あっという間に飴色玉ねぎができますよ。

玉ねぎが飴色になればなるほど卵スープの味が濃くなります。写真の状態でも十分ですが、時間がある日はもう少しじっくり炒めるとより美味しくなりますよ。

片栗粉なしでもふわふわの卵スープに

鍋に水、たまねぎ、塩少々、白こしょう少々を入れます。黒こしょうでも大丈夫ですよ。ちなみに、白こしょうは黒こしょうに比べて汁物への味の広がりが増します。口当たりは黒こしょうよりもやわらかいので、小さい子供にも使いやすいスパイスなのでスープによくあいますよ。

この段階でも、まるでコンソメが入っているかのような濃厚なスープができあがります。素材だけでこんなにもしっかりとした味が出せるなんて…と驚くこと間違いないですよ。山場である玉ねぎ炒めも終わったので、あとは流れるように仕上げに向かいます。

鍋に火をかけて沸騰させる間に溶き卵を作りましょう。しっかりかき混ぜることで、片栗粉がなくてもふんわりとした卵スープができあがります。

煮立った鍋に、少しずつ卵を入れていきましょう。菜箸などで強くかき混ぜると卵のふんわり感がなくなってしまうので、そっとすくうイメージで卵を広げていきます。

ふんわりとした卵が浮かび上がってきます。ボリュームもあるので、栄養価の高いかさ増し具材としてのメリットも。卵が入ることでふんわりとした食感だけでなく、味もまろやかになります。もう少しパンチがきいた味にしたいと思ったら、塩こしょうを少し足してととのえていきましょう。

最後はこまかく切った長ネギを入れます。香りづけに役立つのでたっぷり入れましょう。できるだけ細くすると辛味が残りにくくなりますよ。鍋に入れて煮立ったら火を止め、完成です。

料理に時間をかけなくてもお母さんの愛が伝わる卵スープ

とても簡単な作り方でしたよね。素材の味を引き出した卵スープは、化学調味料を使用したものと違ってゆったりとなじむような深い味わいを楽しむことができます。子供の健やかな成長を願うお母さんの想いがたっぷり詰まった卵スープですよ。親子でぜひ味わってみてくださいね。