井之頭五郎も食べた名物ハムカツを使った圧巻のハムカツバーガー
注文の多い名物商品をさらに付加価値アップさせる手法はいろいろあるが、注文動機の異なる商品に変身させるのも有効だ。その好例となるのが東京・大山の大衆酒場「鳥椿 大山店」のハムカツバーガーだ。
厚さ2.5cmのインパクト絶大な分厚さで酒のつまみとして日販10食を売る一品料理「名物ハムカツ」を活用して締めの一品に変身。大衆酒場ながら持ち帰り注文する客も現れるなど新たなニーズの掘り起こしにも貢献している。
2.5cmもの分厚さを誇るハムカツ
注文の多い名物商品をさらに付加価値アップさせる手法はいろいろあるが、注文動機の異なる商品に変身させるのも有効だ。その好例となるのが東京・大山の大衆酒場「鳥椿 大山店」のハムカツバーガーだ。厚さ2.5cmのインパクト絶大な分厚さで酒のつまみとして日販10食を売る一品料理「名物ハムカツ」を活用して締めの一品に変身。大衆酒場ながら持ち帰り注文する客も現れるなど新たなニーズの掘り起こしにも貢献している。
「ハムカツバーガーを商品化した理由は単純に僕が食べたかったから。絶対ヒットすると思っていたんですが、どこのハンバーガー・チェーンも商品化する気配がない。だったら自分でつくってしまおう、と。大衆酒場にハンバーガーというミスマッチ感も、お客さまに“遊び心”として受け取ってもらえるだろうと思いました」と北野達巳オーナーは語る。
同品はキャベツの千切りと一品料理の売れ筋商品である「名物ハムカツ」をバンズで挟んだだけ。とはいえ、2.5cmもの分厚さを誇るハムカツの存在感は圧巻の一言だ。男性でもかぶりつくのに苦労するほどで、だからこそ体験できる肉々しい食べ応えは、ハムカツという商品名からはイメージできない満足感を与えてくれる。「本当はもっと厚くしたかったのですが、これ以上厚くするとハムの芯まで熱が入る前に衣が焦げだしてしまうんですよ」と北野オーナーは悔しがる。
「孤独のグルメ」に登場したことでブレーク
大衆酒場であることからハムカツバーガーの注文数を平均すると1日数個程度だが、誰かが1個注文するとそれを見た他の客が「俺も、私も」と芋づる式に連鎖オーダーが入ることが多い。さらには帰宅の道すがらに持ち帰り注文する客も現れるといった異なる利用動機まで掘り起こしているという。
鳥椿は串打ちせずに焼き上げる「名物鳥焼き」(486円)や、幼少期の郷愁を誘う「名物チューリップ唐揚げ」(1個97円)といった鳥メニューを柱にした大衆酒場。フードは97~486円、アルコールもキンミヤ焼酎が梅割り313円、トリスハイボールが324円と薄利多売に徹した値付けで日常利用の気軽さをアピール。
同店は現在都内に6店を展開するが1号店の鶯谷朝顔通り店が人気テレビドラマ「孤独のグルメ」で登場したことでブレーク。近隣住民はもちろん、コアな大衆酒場ファンからも支持を獲得している。ちなみに主人公の井之頭五郎も注文している「名物ハムカツ」は全店で提供しているが、「ハムカツバーガー」は大山店のみの限定メニューだ。
●店舗情報
「鳥椿 大山店」 経営=TKG/店舗所在地=東京都板橋区大山町8-1 ファイン大山1階/開業=2011年5月/午後3時~翌午前3時、火曜定休/坪数・席数=15坪・30席/1日平均客数=50人/平均客単価=2100円
◇外食レストラン新聞の2017年5月1日号の記事を転載しました。
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