チリの食品メーカー、アグロスーパーは7月26日、食材輸入商社のアルカンが国内代理店を務めるワインブランド「ベンティスケーロ」とコラボレーションしたメディア向け試食会を開催した。アグロスーパーが展開する「スーパーサーモン」ブランドのサケを使用し、グループ傘下の「ベンティスケーロ」のワインとのマリアージュを提案した。

アグロスーパーは、1955年創業のチリ最大の食品メーカー。日本では04年にアンデス・アジア社を開設し、日本市場のニーズに対応している。「ベンティスケーロ」は、アグロスーパーグループが1998年に創設したワイナリー。

チリでは珍しく、100%自社畑のブドウからワイン作りを行っている。設立以来シェアを広げ、現在ではチリで5本の指に入るワイナリーに成長した。現代的でハイクオリティーなワインは、環境保護にも配慮し、害虫や病気からブドウの木を守るためオーガニック製品を使用している。アルカンでは2012年ごろから輸入を開始した。

サーモンはアトランティックサーモンと銀ザケの2魚種を生産している。稚魚の生産から加工に至るまで、すべてを自社で手掛ける100%一貫生産が特徴。独自のエサの提供や品種改良プログラムによって、よりおいしく強い親魚を育てている。使用する飼料もすべて自社で生産している。

サケは水揚げ後、生きた状態で加工場に運搬され、ストレスが少ない仮死状態で生け締めされる。環境に配慮した生産を目指し、抗生物質の利用を極力削減。四つの銀ザケ養殖場では抗生物質を一切使用していない。

スーパーサーモンクッキングデモ

デモンストレーションでは、アグロスーパーフードコンサルタントのリカルド・ゴンサレスシェフが家庭で簡単に作れるサーモンレシピを紹介。「スーパーサーモンのタルタル」には、お薦めワインとして「クラシコ ソーヴィニヨン・ブラン」を、「スーパーサーモンのソテー チリのペブレソース添え」には赤ワインの「レセルバ ピノ・ノワール」を合わせた。

一般的にサーモンなどの魚料理には白またはロゼが合うとされるが、赤のピノ・ノワールは酸味が強く、トマトを使ったペブレソースとの相性も良い。さらにサーモンと合わせれば、すっきり食べることができる。

今回、アグロスーパーとアルカンのコラボレーションによるリーフレットを作成。サーモンを使ったレシピとそれぞれのメニューに合うワインを提案している。

◇日本食糧新聞2018年8月1日号の記事を転載しました。