アサヒビールは今秋冬の飲食店向けドリンクメニューで、ビールジョッキにレモンを添えた「ビアハイ」やカラフルな泡の「ビアシェイク」など、味だけでなく見た目やネーミングも工夫した提案を積極化する。

ここ数年の飲食店では「特に若年層のお客さまのニーズが多様化しており、ビール以外でもバラエティーに富んだ品揃えが必要」(同社)。総合酒類のラインアップを駆使して、リキュールやサワーでも、“面白そうな”“思わず写真に撮りたくなる”商品や飲み方の開発を急ぎ、飲用機会の創出を推し進めたい考えだ。

「ビアハイ」ほか4種を6500店に導入することで、近年盛り上がりを見せるハロウィーンや夏と並ぶ需要期の年末年始に市場活性化につなげていく。

主力ビール「スーパードライ」に氷を入れ、レモンシロップを加えるカクテル「ビアハイ」は、すっきりとした辛口系の味わいが特徴。食事と一緒に楽しめるビールのアレンジメニューとして注文率アップを狙う。ジョッキやグラスにカットレモンを添えるビジュアルの目新しさもポイントだ。

「ビアシェイク」は、同社が18年4月から国内で展開しているチェコの著名なビール「ピルスナーウルケル」が推奨する、ビールの泡だけを注ぐ飲み方“ミルコ”の応用版。カシスやカンパリなど泡の下に注ぐリキュールによって色味が変わる。カラフルな見た目で「泡と色彩の組み合わせは、写真映え必至」(同)と自信を示す。

ビール以外でも、従来なかった飲み方提案を広げる。イタリア生まれの人気リキュールを使った「カンパリ・イタリアン・ハイボール」は、鮮やかな赤い液色が来店客の目を引きつけそう。

一部の業務用市場ですでに人気となっている野菜を使ったカクテル「ベジサワー」では、同社が開発したオリジナルコンク「果実の ベジサワー」(2種)の使用を提案。飲食店スタッフの手間を省くことで、売上げ増だけでなく大きな課題となっている人手不足の解消にも貢献を図る。

◇日本食糧新聞2018年8月1日号の記事を転載しました。