おうちで簡単に作れる熊本名物「いきなり団子」【レシピ付き】
九州には美味しいものがたくさんあります。福岡在住の私は、仕事やプライベートで九州の他の県に行くことも多く、その土地ならでは料理を食べるのが大好き!「いきなり○○○」といえば、最近はボリュームあるお肉を食べられるステーキ屋さんを思い出しますが、このネーミングは熊本名物「いきなり団子」が元祖なのではと思うのが九州人。
見た目も味も素朴な和菓子だけど、熊本に行くと必ず食べたくなる、クセになる味。そんな「いきなり団子」の魅力を探ってみましょう。
ネーミングの由来は方言「いきなり=簡単、手軽、直接」
初めて「いきなり団子」と聞いて、どんな団子か想像できる人はきっといませんよね。「いきなり団子」は小麦粉に水を入れて練った生地に、輪切りのさつまいもとあんこを包んだものを蒸した郷土菓子です。
中から具材が飛び出している訳でもなく、中身が名前に関係してもいません。なぜ「いきなり」なのか?
実は熊本の方言で、「いきなり」は、「簡単、手軽、直接」という意味があるそうです。いきなり団子の由来は、2つあると言われています。
(1)いきなり(突然)お客さまが来てもすぐに作ってもてなすことができる
(2)輪切りにした生のさつまいもを、いきなり団子の生地で包んで蒸す
どちらにしても、簡単に作られるお菓子ということですね。
さつまいもとあんこの甘みを、ちょっと塩気のある団子生地で包んだ素朴な味は、こどもも大人も大好きです。熊本県には「いきなり団子」専門店もたくさんあり、それぞれのお店がこだわりを持って商品を作っています。
熊本市は、いきなり団子研究所というホームページを作っていて、熊本ブランドとして打ち出していますよ。熊本に行ったら、いろんなお店の食べ比べをしたいですね!
「いきなり団子」を作ってみよう
美味しいさつまいもが手に入ったらぜひ一度作ってみてください。手に入りやすい材料ばかりで、作り方も簡単です。冷蔵保存しても美味しく食べられるので、大量に作るといいですよ。
見た目以上に食べたらボリュームがあるので、ひとつ食べると大満足。お子様のおやつ、お茶菓子に、お土産にと大活躍すること間違いなしです♪
【材料】8〜10個分
さつまいも 1本(400g)
あんこ 200g
●白玉粉 100g
●薄力粉 90g
●塩 小さじ1
水 150ml程度
【作り方】
- さつまいもはよく洗い、皮のまま1cm幅に切る。
- ●の材料をボウルに入れて、よく混ぜる。水を少しづつ加えて混ぜながら生地が耳たぶくらいのやわらかさになるまでこねる。
- 生地を8〜10等分に分け、綿棒で丸く広げる。真ん中にさつまいもをおき、その上にあんこを乗せて、生地で包む。
- 蒸し器の下段にたっぷり水を入れ、上段にクッキングシートをしき、(3)を並べる。蓋をして20〜30分蒸す。さつまいもに火が通れば出来上がり。
いきなり団子の洋菓子版?! 肥後ばってん堂の「いきなり芋プリン」はなめらか、新食感
熊本県植木市にある肥後ばってん堂は、いきなり団子の専門店です。このお店のいきなり団子は、東京銀座にある熊本館の第2回「いきなり団子選手権」で、みごとグランプリをとりました。
主力商品は、「大納言いきなり」(140円/1個)。北海道産の大納言小豆をトッピングした、大ぶりのいきなり団子です。中に入ったさつまいもは同じ熊本県内の大津産が中心で、とっても甘くてホクホクしています。
阿蘇の麓にある大津町は綺麗な水や肥大な土地に恵まれていて、さつまいもが有名です。さつまいもの産地があるのも、熊本でいきなり団子が愛され続ける理由なのでしょうね。
肥後ばってん堂さんでは、いきなり団子の洋菓子版を新商品として売っています。その名も「いきなり芋プリン」。いきなり団子に使ってある、芋、小豆を入れたプリンなんです。
さつまいもをペースト上にしたプリンはとてもなめらかで、底には小豆が入っていて、いきなり団子を忠実に再現しています。普通のさつまいもと紫芋を使ったプリンの2種類があります。
夏の季節は、冷たく冷えた「いきなり芋プリン」が人気だそうですよ。
「なぜ、プリンを作ろうと思ったのですか?」と新商品開発の話をオーナーに聞きました。その理由は、息子さんとのこと。
実は息子さんがパティシエで、お父さんが丁寧に手作りしているいきなり団子を洋菓子にしたい!と試行錯誤して生まれたのが「いきなり芋プリン」。まさに親子のコラボレーションで生まれた商品なのです。
いきなり団子は素朴な和菓子ですが、プリンを作ることで洋菓子好きな客層、おしゃれなお土産としても購入してもらえます。いきなり団子とは違う新食感のプリンもお店の看板メニューになりそうですよ!
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