キリンビールは6月20日、国内スコッチウイスキー市場のトップブランド「ホワイトホース」からハイボール缶を投入すると発表した。国内スコッチとハイボール缶市場の伸長を受け投入を決めた。ハイボール缶市場は国産ウイスキーが95%を占める中、「スコッチだけを使った商品で消費者ニーズに応える」(キリン・ディアジオの西海枝毅社長)。ハイボール缶製品発売は12年以来6年ぶり。

新商品「ホワイトホース ハイボール」は7月10日に発売する。同ブランドでハイボール缶製品は世界初。商品は350ml入りと500ml入りの二つで、参考価格は税抜き178円と240円。アルコール分は6%。40~60代をターゲットに据え、18年の販売は約45万ケース(250ml×24本換算)を見込む。

アルコールにホワイトホースだけを使うことで、スコッチ独自のスモーキーな香味が感じられる。商品開発は「香り」を引き立たせることに重点を置いた。ホワイトホースの販売量は日本が世界1位。日本市場に合うよう味覚設計した。

ホワイトホースのハイボールを提供する料飲店は約2万店舗。今後は料飲店、量販店でコミュニケーションを「ハイボール、スコッチで。」に統一し展開する。店頭では缶とボトルを平行陳列し、ブランドの露出を強化する。

国内ウイスキー市場は料飲店でのハイボール提案を軸に拡大を続けている。中でもスコッチ市場は17年、前年比12%増と好調に伸びた。ウイスキー全体の12%を占めるまで成長した。同社によると国産やバーボンからスコッチへ流入しているという。

◇日本食糧新聞の2018年7月2日号の記事を転載しました。