スシローグループは3月30日、大衆寿司居酒屋「鮨・酒・肴 杉玉 神楽坂」をグランドオープンした。回転寿司店「スシロー」を展開する同グループの仕入れ力、商品開発力を生かし、「寿司屋と大衆居酒屋の“いいところ取り”」業態を目指す。同グループ水留浩一社長は「9月末までに関東と関西で各1店をオープンし、その後は直営店を約20店舗まで拡大したい。ゆくゆくはフランチャイズによる多店舗展開も見据えている」と語る。

「杉玉」の店名は、日本酒の造り酒屋などで軒先につり下げている杉玉に由来。同社の「おいしいすしを、腹一杯。うまいすしで、心も一杯」のコンセプトはそのままに、「お酒も楽しめる店」の魅力をしっかりと打ち出すため、この店名とした。

「今、お寿司とお酒が楽しめる町の寿司屋が減っている。このシーンを文化として守りたい。同時に、当社にとって一つのビジネスチャンスととらえている」と水留社長。

「鮨・酒・肴 杉玉 神楽坂」の外観

価格帯は寿司1~3貫の299円を筆頭に299~399円が主流。平均客単価は2500~3500円を見込む。メニュー数は80~100品と一般の居酒屋と比較しても多く、「ニーズが高い定番料理と、“これは?”と頭の中でクエッションマークが舞う料理を揃えることでリピートに結びつけたい」(金井智秀スシロークリエイティブダイニング取締役)としている。

同神楽坂店は1号店の西宮北口店(兵庫県)、2号店の神保町店(東京都)に次ぐ3号店だが、「『杉玉』のコンセプトを体現する旗艦店」と位置付け、「1、2号店の好調と同店のオープンで、今後の多店舗展開が実現できる手応えを感じた」(同取締役)ことから、このほどメディアへの正式発表に至った。

〈店舗データ〉
「鮨・酒・肴 杉玉 神楽坂」
▽所在地=東京都新宿区神楽坂4-2、阿波谷ビル1階▽坪数・席数=約25坪(約83平方m)・45席▽営業時間=月~金曜午前11時30分~午後2時30分、午後5時~11時、土・日・祝午前11時30分~午後11時30分/不定休

◇日本食糧新聞の2018年4月6日号の記事を転載しました。