鳥取県鳥取市出身のズボラ主婦ライター・大熊ね子です。鳥取市・倉吉市・米子市と、県内の主要な3都市に住んだことがありますが、どのエリアにも美味しいものがたくさんあります。そんな鳥取県の「食」の魅力をどんどん発信していきたいと思います。
今回は鳥取県の東部地方で、昔から親しまれてきた「生姜せんべい」をご紹介します。贈り物にも茶菓子にもぴったりな生姜せんべい。そのまま食べても美味しいですが、老若男女問わず美味しくいただけるアレンジ方法もご紹介しますよ!

まるで冬の鳥取砂丘!「生姜せんべい」は世代を超えて愛されるお菓子

せんべいといえば、丸くて平らなものをイメージしますよね?しかし、生姜せんべいの特徴的なところは、その波形に曲がったフォルム。せんべいを焼いて固まる前にひとつずつ手作業で波形に仕上げているそうです。

また、表面に白く塗られているのは生姜蜜です。こちらもひとつひとつ手作業でハケ塗りされています。一枚ずつ見比べると形も生姜蜜の付き方も違うところが、風情があっていいですよね。

生姜せんべいの色や形は、鳥取砂丘をイメージして作られているそうです。波型の茶色いせんべいが広大な砂丘、その表面に塗られた白い蜜がうっすらと積もる雪のように見えます。

お店によって違う味と形?食べ比べが楽しい!

生姜せんべいの発祥ははっきりとしていないようですが、江戸時代後期より伝わる歴史の古いお菓子です。明治時代後期には、鳥取市内のあちこちで駄菓子として1枚単位で販売されていたそうです。

その後、民芸活動家の吉田璋也氏が贈答用に生まれ変わらせたのが今日の生姜せんべい。筆者も、いただきものや日常の茶菓子として小さな頃から親しんできた味です。

生姜せんべいを販売しているお店は鳥取市内に何店舗かあります。お店によって、砂糖の配分、曲げる角度など若干の違いがあるそうなので、食べ比べてみるのも楽しいですよ。

贈り物としてよく利用されるのは、地元の和菓子屋『宝月堂』の生姜せんべいが有名です。「昔からの駄菓子」と銘打っていますが、ひとつひとつ職人が手作りしているこだわりの逸品。

そのほか、お土産屋さんでは『いずみや製菓』や『城北たまだ屋』のせんべいを見かけることが多いです。今回は、スーパーで見つけた『秋田玉栄堂』のものを購入しました。

参考元:
しょうがせんべい/食のみやこ鳥取県(鳥取県公式サイト)

生姜せんべいを食べるならやっぱりお茶と一緒に!

せんべいに合う飲み物といえばお茶ですよね。生姜せんべいも、やっぱりお茶と一緒にいただくととても美味しくいただけます。

サクっと軽い口当たりの軽いせんべいを食べると、生姜の辛みと香りが口の中に広がります。さらに、そのあとに残る蜜の甘さがたまりません。日本茶とのバランスがよく、クセになる美味しさです。ほっと一息つきたいときに、生姜せんべいと日本茶は間違いのない組み合わせですよ!

子どもと食べるなら、ヨーグルトにトッピングで新感覚スイーツに!

生姜は、子どもにとっては好き嫌いの分かれる味かもしれません。そこで、子どもでも美味しく食べられるアレンジレシピを考えてみました。

用意するのは、生姜せんべいとヨーグルトだけ。せんべいを細かく砕いてヨーグルトにふりかければ、せんべいのサクサクとした食感が楽しいスイーツに変身!

生姜の辛さがやわらぎ、蜜の甘さとヨーグルトの酸味がとても合います。プレーンのヨーグルトを使えばさっぱりと食べることができますし、甘いものが好きな方はハチミツをかけたり、加糖ヨーグルトを使ったりするといいですよ。

また、堅いせんべいが食べにくいというお子さんやお年寄りは、ヨーグルトに混ぜた状態で数時間冷蔵庫に置いてみてください。せんべいがヨーグルトの水分を含んでやわらかくなり、食べやすくなります。

世代を超えて鳥取で愛されてきた生姜せんべい。アレンジしてもそのままでも、老若男女問わずおススメのお菓子なので、ぜひご賞味ください!