香川の冬の家庭料理「万葉のけんちゃん」
香川県高松市在住のたべぷろ編集部員しまだゆうです。香川県では、万葉(まんば)と呼ばれている野菜があります。万葉とは、三池高菜の一種のことです。実は、この万葉のほとんどは、香川県で消費されています。そして、香川県では古くから食べられてきた野菜の一つです。
どの家庭でも、冬の始まりになると食べられる料理。それが万葉のけんちゃん。名前からどのような料理が想像できましたか?今回は、香川県の伝統料理を紹介します。
万葉の名前の由来は
香川県以外の人は、万葉という野菜を初めて聞いたという人もいるかもしれません。他県では、あまり知られていない万葉ですが、香川県では誰もが知るメジャーな野菜の一つです。万葉は、香川県で栽培されて、そのほとんどが香川県で消費されているので、他県の人が知らないのも、当たり前かもしれません。
万葉という名前の由来は、いくら葉をとっても次々と芽をふくことからきています。日本一狭い香川県ですが、そんな香川県内でも東と西で万葉の呼び方に違いがあります。西では「ひゃっか」と呼ばれています。
そんな万葉を使った代表的な料理が、香川県の郷土料理の一つでもある「万葉のけんちゃん」です。香川県の西部では「ひゃっかの雪花」とも呼ばれています。
冬の始まりを実感する料理
万葉というのが野菜なのは分かったけれど、けんちゃんとは誰のこと?そんな風に思われる人もいるかもしれません。しかし、けんちゃんとは名前ではなく、しっぽく料理の「けんちん」がなまったものです。
香川県民にとっては、冬の始まりを実感する料理の一つとなっていて、おかずが一品欲しい時などによく出されます。
万葉のけんちゃんとは、万葉と油揚げ、そして豆腐を一緒に炒め煮した料理のことです。味は、各家庭によって微妙に違いがあります。砂糖を少し加える家庭もあったり、塩や唐辛子などを少し加えてピリ辛風味にする家庭もあります。
古くから親しまれている料理だからこそ、各家庭において独自の味付けがなされるようになったともいえるでしょう。
また、煮る時間も各家庭によって若干違いがあり、茎の食感を残したいと思う家庭では、煮る時間を短めにしたりと、それぞれの家庭の好みによって様々なアレンジが加えられています。
まとめ
香川県の郷土料理でもある「万葉のけんちゃん」。
地元で生産され、地元でほとんど消費されることから、香川県の地産地消の代表ともいえます。それ故に、他県の人にはあまり知られていませんが、長年食べ続けられているのには、やはり理由があります。是非、他県の人にも長年食べ続けられている理由を実感していいただきたいと思います。
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