ロイヤルホールディングスは、次世代の店舗運営に取り組む「ギャザリング・テーブル・パントリー馬喰町店」を6日にオープンした。同店は外食業界にまん延する人手不足、人材不足という課題を解決するための実験店で、完全キャッシュレス、セルフオーダー、オペレーション改革による調理時間短縮を徹底している。黒須康宏社長は、今回の店舗開設について「国内の人口減少はこれからも続く。社会の変化に対応し、働き方を変えていくには今のうちから用意していく必要がある」と述べた。

訪日観光客が大幅に増え、東京2020オリンピック&パラリンピック競技大会開催まで1000日を切ったが、日本は諸外国に比べキャッシュレス化が遅れていると指摘されている。今回、ロイヤルホールディングスが発表した実験店舗は、今後の外食店のあり方に大きな変化を与えると多方面から注目されている。

「ギャザリング・テーブル・パントリー馬喰町店」の店舗システムは、マウント・スクエアと共同開発し、来店した客が自身でオーダーするセルフオーダーシステムを採用。メニューは約30種類で、タブレットから好きなものをオーダーするとリアルタイムで厨房が情報を共有する仕組みだ。

キッチンのオペレーションもロイヤルグループのセントラルキッチンや蓄積したノウハウをフル活用し、完成度の高いメニューを提供する。

支払いもタブレットから選択すると、店員が決済端末を持って来る。各種クレジットカードや楽天ペイ、交通系ICカード、nanacoなどを選んで決済できる。その場で決済することで、従業員も閉店後の会計処理から解放される。

ロイヤルホールディングスは、このオーダー~決済システムを採用することで、40席程度の馬喰町店ならピーク時でも2人でまかなうことができるとしている。

〈GATHERING TABLE PANTRY馬喰町店〉▽場所=東京都中央区日本橋馬喰町1-5-4、中庄ビル1階▽面積=35坪(116平方m)▽営業時間=午後3時~午後10時30分(平日)午後1時~午後9時30分(土日祭日)▽電話=03・3527・3503

◇日本食糧新聞の2017年11月10日号の記事を転載しました。