赤飯がパックご飯に!レンジで温めるだけでせいろ蒸しの味
大阪に本拠を置くコメ流通業、マルエー食糧は、電子レンジで温めるだけの無菌パックご飯で、せいろ蒸しの味を再現した「厳選お赤飯」を11月1日、新発売した。ハレの日のごちそうの赤飯が、1分50秒レンジアップするだけで手軽に普段食として食べられる秘訣(ひけつ)は「微酸性電解水」を使用した新製法にある。
この製法、高温で加圧するレトルトご飯との比較で、コメ本来のおいしさが損なわない。しかも殺菌作用に優れ、芽胞菌などの殺菌も万全で、安全で安心、長期保存が可能。
微酸性電解水の正式名称は「微酸性次亜塩素酸水」。食品添加物の希塩酸を電気分解して生成したもので、食品に限らず清潔さを保つ多様なシーンで活用される、殺菌消臭効果もある環境に優しい殺菌剤。pHは中性に近く、見た目も実際に飲んで(飲用ではない)も水道水と大差ない。この電解水でコメを洗浄・殺菌する点が製法のポイント(特許製法)。
原料にもこだわり、国産もち米を100%使用。あずきも大粒の北海道産大納言を使用し、あずきの煮汁だけで自然な色に仕上げた。商品開発に当たっては、社員中心に20人の女性が試食を繰り返し、女性目線で納得のいく味を目指した。
その際「赤飯は冷めたら硬くなる点が、若者に敬遠される」という声が多く、温めた後時間が経過しても硬くならないよう工夫し、高齢者から若者まで幅広い層に支持される商品に仕上げた。
同社は、家庭用のコメ宅配をメーンに展開し、顧客の高齢化に対応し7年前、要望の多い無菌包装米飯(白飯)に参入。当時、生産を外部委託していたが、販売量の増加に伴い昨年、生産設備を整え内製化に踏み切った。その際、微酸性電解水による新製法と出合い、これにせいろ蒸しの原理を組み合わせることで高品質な赤飯の商品化に成功。
溝畑清農祐社長は「赤飯のパックご飯は珍しい上、どこに出しても胸が張れる納得のいく商品に仕上がった」とし、自社販売チャネルだけでなく、一般チャネルでの販売も目指す。
内容量は160g×3個入り、小袋のごま塩を付け、メーカー希望小売価格は521円(税別)となっている。
◇日本食糧新聞の2017年11月01日号の記事を転載しました。
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