東洋水産名古屋支店は、名古屋エリア限定商品の「『山本屋総本家』監修 味噌煮込ラーメン」を9月から発売している。山本屋総本家は、東洋水産のロングセラー商品「鍋焼きうどん」監修から13年ぶりのコラボレーションとなり、満を持しての発売となった。

同商品は、老舗の山本屋総本家で昔食べられていた伝説のまかない料理を再現した。麺は独自技術を生かした半生タイプを使用。下ゆでせずにそのまま煮込める簡便性と、水分量が少ないため60日間の賞味期限の長さが特徴だ。スープは3種類の味噌と4種類のだしをブレンドし、風味豊かに仕上げた。

販売エリアは愛知、岐阜、三重、石川、富山、福井の中京圏。名古屋めしの店舗進出がボーダーレスの時代になってきたことを受け、いずれは関東での展開も視野に入れている。

同社の白井秀幸執行役員中京事業部長は「同商品はグループ会社のユタカフーズ(愛知県武豊町)と、名古屋支店の営業が一緒に地元発の商品を作りたいという熱い思いで取り組んだ。地元名古屋を食で盛り上げていきたい」と意気込んでいる。

生麺チルド市場は、縮小傾向からコロナ禍による内食化の流れを受けて8%増で推移し、大幅に伸長した。カテゴリーでは、コロナ前はうどんの需要が一番高かったが、コロナ禍でラーメンが圧倒的に群を抜いた。値上げによる単価上昇で金額は上回っているものの、購入個数は減少しているため、回復につながる取り組みが麺業界全体の課題の中、名古屋支店は新たに地域活性化につながる商品を発売にこぎ着けた。

◇日本食糧新聞の2023年9月15日号の記事を転載しました。