野菜や果物をミキサーなどで砕いて混ぜた健康飲料「スムージー」の人気が小売各社の売場にも着実に浸透している。コンビニエンスストア(CVS)は健康機能を打ち出した新商品を投入し、食品スーパー(SM)もコーナー化して販売に力を入れる。今年はさらに市場が拡大しそうだ。

スムージーはここ数年、専門店の登場や家庭でミキサーを使って作るなど女性を中心にブームが起き、CVSも商品化し、ファストフードもメニューに入れるなど広がっている。野菜を気軽に摂取したい消費者ニーズをつかみ、スムージー市場の伸びも16年は前年比67%増ともいわれる。

CVSは商品開発をさらに進める。ローソンは、人気のグリーンスムージーに1食分の野菜と乳酸菌200億個を配合した新商品を春以降に発売予定で、チルド健康飲料の中核アイテムとして売り込む。ミニストップも3月に「いちごとバナナのスムージー」「メロンmixスムージー」の2品を投入する。果物のおいしさと、前者は鉄分が1日不足分の3.3mg入り、後者は食物繊維3.6g入りで機能も訴求する。

SMでは売場を強化する。ライフコーポレーションは川崎大島店(川崎市川崎区)でスムージーをコーナー展開した。イートインコーナー前のジュースバーでもスムージーを販売する。消費者から高評価を得たナショナルブランド商品も出てきた。

サミットが長年行っている消費者モニターが優れた新商品を選ぶ37回目の「新商品人気コンクール」のデイリー部門の2位にカゴメの「野菜生活100 SmoothieなめらかグリーンMix」がランクインした。モニターから「値段も手ごろでデザインや形状が良くおいしかった」「内容量もちょうど良く、ふたができるのが良い」など好評な意見が寄せられた。

◇日本食糧新聞の2017年3月8日号の記事を転載しました。