サントリービールは今夏、「ザ・プレミアム・モルツ」と「オールフリー」の飲用促進を強化している。プレモルは特製グラスのサンプリングを通じてブランドの“ファン化”を促進。「オールフリー」はビアガーデンをはじめとする全国1万の料飲店でよく冷やして楽しむ“氷でキンキン!”の飲み方を提案するなどノンアルコールビール風味飲料の新たな面を示す。

プレモルは今春のリニューアルに合わせてトライアルの最大化を促進。新たに得たユーザーをプレモル・ファンにするため、今夏はグラスでの飲用を徹底訴求し、これまで続けてきた“金曜日のご褒美ビール”としての提案を加速する。

こうした取組みの背景にあるのが、家庭用ユーザーの多くが料飲店での飲用をきっかけにしているとのデータ。家庭でもグラスに注いで楽しんでいるとのことから、業務用で使う“うまいお店のこだわりグラス”のサンプリングを強化する。

こだわりグラスは「スーパープレミアムコーティング」と呼ばれる加工により、泡もちが一般的なグラスの1.2倍に向上した。「香りとコクといった味わいに加え、キメ細かい泡と黄金の液色という見た目も含めて、家飲みでも楽しんでもらいたい」(マーケティング本部プレミアム戦略部の中野景介氏)との意向だ。

今夏は、スーパー店頭などで計55万個(350ml缶3缶につきグラス1個をプレゼント)を配布する。飲食店でも7月のプレミアムフライデー当日に全国で5万個を配布する。また、プレ金には肉と絡めた家庭用での“豪華ディナー”提案を展開中。7月は日本食研とタッグを組んだ、タレと肉とのクロスMDを、全国5000店規模で実施する。

オールフリーの“氷でキンキン!”は、通常5度Cのところを氷で2度Cまで冷やす飲み方。「夏向けにノンアルビール風味飲料の“軽快なのどごし”を楽しむ提案」(ブランド戦略部の酒巻真琴氏)として注目を集めている。すでに300万部の折り込みチラシを全国で配布したほか、2層構造で保冷効果を高めた「ずっとキンキンジョッキ」が5000人に当たるクローズドキャンペーンを9月11日まで実施していく。

今夏の記録的な猛暑の中、女優・高畑充希を起用した新TVCMを3000GRP投下しているほか、スーパー店頭での試飲会も4000店規模で行っており好評だ。

◇日本食糧新聞の2017年7月28日号の記事を転載しました。