焼酎スタイリストおすすめ!焼酎が二日酔いしにくいといわれるポイント
焼酎スタイリストyukikoです。夏の蒸し暑い気分をスカッとさせるためにお酒を楽しんだり、レジャーシーズンで普段よりもお酒を飲む機会が増える方もいらっしゃることでしょう。けれども、飲みすぎは翌日にひびくので適量で楽しみたいところです。焼酎はよく「二日酔いしにくい」といわれますが、それはなぜだかご存知ですか? 今回は焼酎をさらに楽しんでもらうために、焼酎が二日酔いしにくいといわれる理由についてご説明します。
飲みすぎると二日酔いになってしまうメカニズム
アルコールは、体の中に入るとアセトアルデヒド脱水素酵素のはたらきによって「アセトアルデヒド」に変化します。これは頭痛や吐き気を引き起こすもとになる物質です。アルコールはのちに、水と炭酸ガスに分解されるのですが、その時に身体の中で分解が追いつかないと体内に残ってしまい、二日酔いの症状を引き起こしてしまうのです。
「アセトアルデヒド」は、お酒の成分である「エチルアルコール(エタノール)」の分解で必ず発生する物質なので、焼酎に限らず他のお酒にも含まれているもの。だからお酒と上手につきあっていくことも、私は焼酎スタイリストとしてイベントや講演などで説明しています。
ちなみに、アルコールが体内で分解されるまでの目安としては、一般的にアルコール度数25%の焼酎を飲んだ場合、100mlで3時間かかるといわれています。そのため、ストレートやロックで飲むよりも水割り、炭酸割り、お湯割りにして、あらかじめアルコール度数を下げて飲むと身体への負担が軽減されやすい……というわけです。
よく「お酒を飲んだ量だけ水を飲みましょう」といわれるのも、そのためです。特に、焼酎のストレートやロックなどアルコール度数が高いお酒を好んで飲む方は、二日酔いにならないためにも水を飲みながら楽しんでくださいね。
焼酎が二日酔いしにくいお酒といわれる理由とは?
お酒を好んで召し上がる皆さんの中には「ワインや日本酒よりも焼酎のほうが二日酔いしにくいかも……」と実感している方もいらっしゃるのではないでしょうか。私が企画した焼酎イベントに参加される女性の皆さんも「大事な仕事が翌日に控えている時は、焼酎が二日酔いしにくいと聞いたことがあるので、なるべく焼酎を飲むようにしている」と意識しながらお酒のシーンを楽しんでいる方もいます。
では、なぜ焼酎は二日酔いしにくいお酒といわれるのでしょうか。
それには、醸造酒と蒸留酒の違いが関係しています。
醸造酒であるワインや日本酒は、原料を発酵させてつくるお酒です。焼酎のように蒸留の工程がないため、原料から生成された複数のアルコール成分が含まれています。そのため、肝臓で複数のアルコール成分を分解しないといけないので、頭痛や吐き気を引き起こす物質「アセトアルデヒド」の分解に時間がかかってしまうのです。
焼酎は蒸留酒のため、原料を発酵させてから蒸留という工程を経てつくられます。焼酎は、99%以上がエチルアルコールと水で出来ています。このように、焼酎はアルコール成分が1種類だけなので肝臓での分解が早く、二日酔いになりにくいといわれるのです。
もちろん、どんなお酒であっても飲みすぎは禁物です。その日の体調や翌日のスケジュールに合わせて、上手にお酒と楽しむのが良いでしょう。
日本人は二日酔いになりやすい?自分に合ったお酒の楽しみ方を
皆さんの周りにも、お酒が強い人と弱い人がいますよね。この違いは何かというと、お酒が強い人は、「アセトアルデヒド」の代謝速度が速いタイプ、お酒が弱い人は「アセトアルデヒド」の代謝速度が遅かったり、酵素活性がないタイプです。これはお酒を飲み続けて鍛え上げるものではなく、両親から受け継ぐ遺伝子レベルで決まっています。
欧米では、水を飲むような感覚でビールやワインを日中から格好良く飲んでいる文化圏がありますが、白人系人種(コーカソイド)と黒人系人種(ネグロイド)はもともと遺伝子レベルで「アセトアルデヒド」の代謝速度が速い人種です。
逆に、日本人をはじめとする黄色人種(モンゴロイド)は、「アセトアルデヒド」の代謝速度が遅いタイプの人たちもいる人種。日本人が欧米人よりもお酒が弱いといわれるのは、そのためです。二日酔いになりやすい人種ともいえます。
万が一、翌朝に二日酔いになってしまったら……
二日酔いの不快感を取るためにと、入浴やスポーツをするのは避けましょう。
二日酔いとは、血中アルコール濃度が低下するはずの翌朝に、まだ不快な状態が続いていることをいいます。「アセトアルデヒド」が体内に残っているため、血圧も高く、自律神経が緊張状態になっています。そのような中での入浴やスポーツは心臓への負担も大きくなります。まずは、脱水症状になっている身体に適度に水分を補給し、安静にして寝ていることをおすすめします。
お酒の席は楽しいものです。けれども、翌日につらい状態になってしまうのは一日をもったいないことにしてしまいますよね。夏はレジャーやイベントなどでお酒を飲むシーンも増えますので、自分にあった適度の楽しみ方をしていただきたいと思います!
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