昨年9月に開店した「水卜」は、大阪では珍しい焼きそば専門店。ビジネス街にあり、ランチタイムには多くの利用客がある人気店として成長中である。
登場してくる焼きそばの姿でまず驚かされるのが、ふんわりとトッピングされたネギ。長ネギの軸だけを薄めにスライスして使用しており、遠目にはメレンゲのような雰囲気。「のっている“白いもの”は何?」という興味が湧いてくる。

「青い部分からは水分が出ますし、見た目や色合いも意識して軸の部分だけをトッピングに。盛り付けるのは一つかみで、立体感が出るようにのせています」と三浦翔平店長。残った青い部分は、スープの味付けに活用しているという。

一般的な焼きそばでは脇役のイメージがあるネギだが、こちらでは主役級の存在感。こんな見せ方があるのかと、感心させられる手法である。同店では、ソースと塩ダレの2タイプの味を用意し、「イカエビタコ入り」(並盛850円)といった豪華版もあるが、いずれのメニューもネギや目玉焼き、紅ショウガは同様に盛り付けられる。

また、一般的な焼きそばではのってくることが多い、鰹節の粉や青海苔粉は使用していないことも特徴。客層では、近隣のOL客も多く、口元が気になる女性にも好評である。

【店舗情報】
焼きそば専門「水卜(みうら)」
所在地=大阪市中央区安土町1-6-11

◇外食レストラン新聞2018年5月7日号の記事を転載しました。