壁も天井も金一色、仕切りは伝統的な組子模様を用いた荘厳な内装デザインが非日常感たっぷり。皿やカトラリーにも金を贅沢にあしらったゴージャス空間で合コン、女子会ニーズを強力に吸収して空中階のデメリットを吹き飛ばすヒットを飛ばしている「一億円で居酒屋建ててみた。億万鳥者 新宿本殿」。フードメニューはメインの炭焼き肉料理はもちろん、おつまみ系アイテムも趣向を凝らしたアイテムをラインアップ。ひときわ異彩を放っているのが「まるでアイス」のビジュアルで提供される「億万鳥者のポテトサラダ?」だ。

「居酒屋業態ではポテトサラダは常に注文上位に入る不動の品。だからこそ印象に残る提供法にしたかったんです」と小牧祐也統括は力説。「いっそアイスそっくりの盛り付けにしちゃおう」という突飛なアイデアも、そんな熱量があったからこそ、といえる。

億万鳥者のポテトサラダ
億万鳥者のポテトサラダ? 780円(税込み) 上はコンビーフのユッケ、下はポテトサラダのダブルがアイスっぽい

ポテトサラダとコンビーフユッケが2段に重ねられたビジュアルは、バニラとチョコレートのダブルアイスそのもの。総重量は200gと一品料理としては標準的だが、コーンにのせるとなると話は別。何度も試作を繰り返し、形を保ち続けながら味や食感も妥協しないレシピを追求した。結果としてクリーミーでありながら乱切りしたジャガイモの食感もしっかり楽しめるリッチな味わいに結実している。

「提供後はお皿に移してコーンごと混ぜて食べるわけですが、ビフォー・アフターのギャップが面白いため写真でも動画でもSNS拡散に貢献してくれています」と小牧統括は満足げだ。

皿の上にひっくり返してコーンを砕いたら、スプーンでざっくり混ぜ合わせる。クリーミーなポテトサラダとサクサク歯応えのコーンの組み合わせで絶妙な食感

●店舗情報
「一億円で居酒屋建ててみた。億万鳥者 新宿本殿」
東京都新宿区新宿3-36-12 杉忠ビル4階

◇外食レストラン新聞の2023年9月4日号の記事を転載しました。