パウチタイプで手軽に大根おろしやとろろ芋を味わえる新進の「手間いらず」シリーズの売れ行きが引き続き好調だ。2013年の発売以来順調に推移してきたが、コロナ禍で生活様式が一層多様化し、簡便・即食ニーズが高まったためだ。

皮をむく必要がなくごみが出ない、おろし金を使わなくて済む。少量からでも使える利便性の高さも好評を得ている。味についても酸味を落とし、生の大根おろし特有の辛みや香りにより近づくよう、2021年夏にリニューアルした。

同シリーズは、スーパーマーケットの食品売場で買い物客が大根おろしの手間について話していたのを、現在は会長で当時社長だった籠島正直氏が偶然耳にし、発案につながった。発売までに3年ほどの時間をかけて商品化したもの。小さなきっかけがヒット商品を生み出した。

オミクロン株の市中感染が確認され、再び内食傾向が強まる中、手間いらずシリーズの需要は一層高まりそうだ。

◇日本食糧新聞の2022年1月12日号の記事を転載しました。