秋田県秋田市在住のたべぷろ編集部員・山下雄二です。秋田は私の生まれた場所で、祖父母も一緒に暮らしていたことから秋田の郷土料理や昔の文化と触れることも多かったです。
7月29日は福神漬の日。これは福神漬でおなじみの株式会社新進が「福神漬の由来である七福神」のごろ合わせで申請したものですが、実は秋田名物「横手やきそば」にも福神漬が使われているのです。

福神漬って何が入ってるの?

福神漬とは7種類の野菜が入っている漬物で七福神にちなんでつけられたという説が有力です。漬物の中ではその歴史は浅く明治10年頃に作られたそうです。ところで、福神漬には何の野菜が入っているかご存知ですか?

答えは、なす、きゅうり、大根、れんこん、しょうが、しそ、なた豆です。

「豆なんて入っているの?」と思われるかもしれませんが、なた豆は鞘ごと輪切りになって入っています。あのひょうたんのような形のしたものです。福神漬を食べる機会があったらぜひ、なた豆を探してみてくださいね。

偶然にも、お店で見つけた福神漬は株式会社新進のものでした。ちなみに、福神漬はもともと茶色でしたが、いつしか赤く着色されるようになったようです。

福神漬けといえばカレー!はどうして?

福神漬といえばカレーの付け合わせとして定番ですね。しかし、よくよく考えてみれば洋食と漬物を合わせるなんて変な感じがします。

実は、福神漬も元はご飯のお供として親しまれていた歴史を持ちます。しかし、こちらも諸説あるのですが、ある場所でカレーに付け合わせるチャツネの代わりに福神漬をつけたところ、それが好評を博したのです。最初に使われたのは日本郵船の船上とも帝国ホテルとも言われています。カレー用の福神漬はカレーに合わせて味付けされた福神漬で、昭和44年にやまう株式会社が発売しました。色はオレンジが基本です。

「カレー用」と名の付く福神漬はなぜ赤くないのか? – Excite Bit コネタ

秋田で福神漬けといえば、横手やきそば!

秋田県で福神漬といえば横手やきそばです。横手やきそばの始まりは一つのお好み焼き店で、お好み焼きに代わるメニューとして作られ、広まっていきました。

こちらが、横手やきそばです。目玉焼きと福神漬が使われているのが特徴的ですね。黄身は半熟になっているので目玉焼きを麵と絡めながら食べるとおいしいです。また、福神漬の甘辛い味もアクセントになります。

ほかの特徴といえば、横手やきそばは麵が太めでもちもちとした触感がします。ソースはお店でいろいろありますが、こちらは和風な味がしました。一般的な焼きそばに比べると塩辛さが少なく食べやすいですね。

余談ですが、横手やきそばはお土産としても人気です。このように秋田駅にも横手やきそばが売られていました。しかし、なぜ「横手やきそば」という表記なのかというと「横手焼きそば」に比べて地域名が目立つからなのだそうです。