マヨネーズを焼くとうまみ・コク増大!人気の「焼きマヨ」を科学的に分析
「マヨ鮭」「マヨトースト」など、コクとうまみで料理のレベルを高める“焼きマヨ”。新型コロナの影響で自宅での簡便料理への需要が高まる中、人気を集めている。キユーピーは、マヨネーズを焼くとうまみとコクが増加し、卵黄の配合量が多いほど風味が向上することを科学的に証明した。官能評価や機器分析で焼いた際の風味や香り、コクなどの変化を分析したもので、昨年10月下旬にオンライン開催された「日本味と匂学会 第54回大会」でも発表している。
現在、新型コロナウイルス感染症の影響で自宅で簡単に調理をしたい層が増加し、マヨネーズの“焼きメニュー”は人気を高めているという。一方、パンやサケなどにマヨネーズをかけて焼くと風味が変化し、特徴的なおいしさとなることは“経験的に”知られていたが、その要因までは解明されていなかった。
研究では官能評価や機器分析(味認識装置、香気分析)を用い、マヨネーズを焼いた際の風味や香り、コクなどの変化を分析。まず、マヨネーズを焼いたときの風味の強さについて官能評価をした結果、濃厚な風味になることが判明した。
これを受け、マヨネーズを焼いたときの風味変化について機器分析(味認識装置、香気分析)したところ、マヨネーズを焼くとうまみとコクが増加し、卵黄に含まれるアミノ酸由来のうまみとコクにつながる香り(香ばしさに寄与する香気成分)が増大したという。
経験的に感じていた焼くことによるマヨネーズの味の変化は、この風味の強化による。さらに、マヨネーズの風味強化の要因を探るため卵黄の量を変えたマヨネーズを味認識装置で分析。その結果、卵黄の量が多いほどうまみとコクが増大し、官能評価や香気分析でも同様の傾向となった。
マヨネーズ最大手の同社ではマヨネーズを野菜にかけて焼いたメニューも新たに開発し、「キユーピー マヨネーズキッチン」ホームページで公開中。今後もマヨネーズのおいしさに関する研究を進め、新しい可能性を探るとともに生活に役立つ情報を発信する方針。
◇日本食糧新聞の2020年12月2日号の記事を転載しました。
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