アサヒ飲料は「カルピスウォーター」の代表的な容器容量の500mlPETボトルを、17年ぶりに新ボトル「ホワイトボトル」にリニューアルし、パッケージデザインを刷新している。「ホワイトボトル」は、おいしさと品質の良さを感じる白い液色がより映えるように新しい形状に進化させた同社オリジナルのボトルで、持ちやすさなどのユーザービリティーも追求している。

丸み帯びたフォルム、中央部にかけた“くびれ”で持ちやすさ向上

16年の「カルピスウォーター」ブランドは、初めてWeb限定ムービーを展開するなど、メーンターゲットの10代への共感強化を図ることで、販売数量が前年比3%増となるなど、継続的に成長している。

17年は「ぼくらの青春のそばには、『カルピスウォーター』」というブランドテーマを掲げ、頑張る人を応援するブランドとして、17年ぶりとなる新ボトル「ホワイトボトル」を投入し、鮮度感やブランド価値の向上を図る。

谷聡子マーケティング本部マーケティング二部商品開発グループ第一チーム副課長は「19年に100周年を迎える『カルピス』ブランド全体の価値向上にも取り組んでおり、同ブランドへのエントリーとなるのが『カルピスウォーター』となるため、ユーザーになじみのある部分や品質はそのままにボトルの改定を図った」と語る。

ボトル改定のポイントは主に四つ。同ブランドの強みの「なじみのある角型をベースとすること」「おいしさ、品質の良さを感じさせる白い液色がより映えて見えること」のために最適な曲面バランスにより、応力を中央部に集中させるとともに補強構造の凹凸をなくし、白い液色がより映える形状を実現している。

また、同ブランドらしい「やさしさが伝わること」のために、丸みを帯びたフォルムでやさしさを表現している。加えて「幅広い人たちに持ちやすいこと」のために、中央部にかけた“くびれ”で持ちやすさを向上させた。

伊藤悠太研究開発本部技術研究所生産技術グループ副主任は「みんなにやさしいホワイトボトルを目指し、コンセプトにしていた部分が体現できたと自負している。液色が映える見た目に加え、子どもや高齢者などが持ちやすい、握りやすいなどのユーザービリティーの向上も意識して設計を施した」と語った。

◇日本食糧新聞の2017年3月22日号の記事を転載しました。