こんにちは!偏食児持ちの食育インストラクターのひなた葵です。なんとなく風邪っぽい…。そんな時は本格的な風邪へと移行する前に栄養たっぷりの具沢山スープを飲んで体温を上げちゃいましょう!
今回は、私の叔父が住んでいる新潟地方に伝わる2種類の郷土料理のスープの作り方をお伝えしていきます。寒い冬を元気に乗り越える新潟地方のアイディアを是非取り入れて風邪に負けない体作りを目指していきましょう。

魚介の旨味が隠し味!ほっこり優しい風味の「のっぺい汁」

私の叔父の大好物!お吸い物のような風味で食べられる具沢山スープ「のっぺい汁」をご紹介します。新潟の郷土料理といったら1番に出てくるほどスタンダードなメニューです。

【材料】(4人分)
人参 1/2本
里芋 6個
ねぎ 1本
舞茸 1/3パック
スナップエンドウ 4本
こんにゃく 半個
かまぼこ 半個
冷凍ホタテ 5~6個

水 900cc
酒 大さじ2
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ2
醤油 大さじ2
和風顆粒だし 小さじ1

【作り方】
1.具材を食べやすい大きさに切る。

人参と里芋を短冊切りにします。

こんにゃくは小さめに手でちぎり、かまぼこは細長く切ります。舞茸は切らずに手で裂いていきます。

2.鍋に水と具材を加えて煮る。

3.沸騰してきたら、ホタテを加え、出汁や調味料を加える。

具材が柔らかくなってきたら、ねぎとスナップエンドウを加えて、ひと煮立ちしたら出来上がりです。

野菜がたっぷりと入っているので、日々の野菜不足解消にもつながりますね!醤油と砂糖、みりんの優しい風味と里芋から生まれるとろみが美味しい一品です。

朝に野菜をカットして時短

「のっぺい汁」はホタテ缶を丸ごと加えて出汁を取るのが本場新潟流。ですが、今回はホタテ缶が売っていなかったので冷凍ホタテで代用しました。あと、鶏もも肉を加えるのも新潟流なのだそう。予算に余裕があれば、是非ホタテ缶と鶏もも肉のハーモニーを楽しんでみてください!

加える野菜はお好みでOKなのですが、里芋は鉄板!細かく切ったカマボコやこんにゃくも加えてみてくださいね。

時短のコツは、朝に野菜を全てカットしておけば、帰宅後は材料を鍋に放り込むのみで完成できちゃいます。

具材が豊富なので、おかずはこれだけで充分成り立ちます。少し物足りないなと思ったらお惣菜のコロッケなどを買い足せば立派な御馳走となりますよ!

サバ缶が活きる!新感覚味噌汁の「たけのこ汁」

続いてご紹介するのは「たけのこ汁」。こちらは上越地方全体で親しまれている郷土料理だそうです。「たけのこ汁」という名前ながら、サバや豚肉と他にも主役級の食材が目白押し!新感覚の豚汁といったイメージでお楽しみ頂けます。

【材料】(4人分)
ジャガイモ 2個
玉ねぎ 1/2個
水煮たけのこ 1本
エノキ 1/2株
ねぎ 1本
豚肉 200g
サバ水煮缶 半缶

水 900cc
和風顆粒だし 小さじ1
味噌 大さじ3
卵 1個

【作り方】
1.具材を食べやすい大きさに切る。

2.鍋に水を入れて野菜を加えて煮る。

3.ジャガイモに火が通りかけたら豚肉を加える。

4.サバ缶を汁ごと半分程度加える。

ざっくりとスプーンで混ぜて身をほぐすようにすると加えやすいです。

5.味噌を加えて、ねぎをいれたら、最後に溶き卵を回し入れた完成。

サバ缶を味噌汁に加える?!とびっくりするかもしれませんが、魚臭くはならないので安心してください。今回私は酒を加えずに作って、娘もそのままで食べられましたが、魚臭さが心配な方は酒を大さじ1~2杯加えると気にならなくなると思います。

お味は卵の入ったまろやかな豚汁風味。でも、サバから出た旨味も感じられる仕上がりになります!寒い日に飲みたくなる一品ですよ。

事前に野菜カットで時短

たけのこ汁再現のポイントは、サバ缶をたっぷりと加えることです!あとは、玉ねぎやジャガイモの具材の角が欠けちゃうくらいにとろとろに煮込むこと!

サバ缶の魚の臭みは、豚肉や卵を加えることによってマイルドにしていきましょう。本場のたけのこ汁は、本当はヤングコーンのような細長いたけのこで作るのが一般的です。

ですが、本場でないとなかなか入手できないので、今回はたけのこの水煮を使いました。叔父いわく、細長いたけのこでないと、たけのこの渋みが出てきて苦くなってしまうそうです。

それを踏まえて、生のたけのこでなく水煮のたけのこを使って渋さを軽減できるように工夫しました。

時短のコツは、野菜を切っておくくらいでしょうか。豚肉もそのままパックから入れればOKだし、サバ缶も加えるだけなので楽ちんレシピです。

具沢山スープを飲んで風邪予防に!

温朝食ラボのホームページを参考にすると、温かいスープを飲めば、胃の周りの血液が温まり、その血液は体中へと駆け巡ってわずか1分程度で体全体の温度を上げてくれます。

体温が1℃上がれば免疫力は大きく上がるとよく言われます。様々な感染症が流行る寒い時期は、ぜひ家族みんなで温かい飲み物、そして具沢山の野菜スープを飲んで栄養補給もしていきましょう。

バランス良く野菜もお肉や魚も加えたスープを飲んで、体温も上がればきっと元気に寒さを乗り越えられること間違いなし!手洗い、うがいをしっかり努めつつ、食からの免疫アップも心掛けてみてくださいね。たくさん食べて体を元気にしていきましょう。

厳しい冬を乗り越えるための新潟の郷土料理

新潟は東京よりも北東に位置するため、新潟地方気象台によると冬の旬別平均気温は東京よりも3℃ほど気温が低くなります。冬は特に厳しい寒さに見舞われ、積雪も多いので新潟の郷土料理は温かい汁物が多く存在しています。

ザッと挙げても
・鶏汁
・のっぺい汁
・たけのこ汁
・スケトの沖汁
・わっぱ煮
・棚田鍋
など、魚介を中心にたくさんの野菜とともにお鍋で煮込む汁物が郷土料理の中心となります。

新潟の方たちは大きな鍋でたっぷりと大量に作るのが一般的なスタイルで、みんなで囲んで温かいスープを飲んで、厳しい冬をみんなで乗り越えてきたようです。