こんにちは!偏食児持ちの食育インストラクターのひなた葵です。働くママが重要なのは、帰宅後にどれだけパパッと時短で夜ご飯作りができるかだと思います。そうなると、下処理や味付けの時間がかかるイメージのある魚って避けがちではありませんか? でも、カルシウムたっぷりの魚は育ち盛りの子どもに積極的に食べてもらいたいものとなります。そこで今回は、魚の缶詰を使って「15分で夜ごはん」を実現できちゃうレシピを紹介していきます。最近の進化している缶詰事情についても迫っていきますよ。

魚の缶詰の種類と選び方

サバ缶の特集がテレビで組まれるなど、最近は空前の「魚缶ブーム」が到来しています。なぜこれほどまでに魚の缶詰が人気を集めているのかと言うと「価格が安い」「食べやすい味」「種類が豊富」と調理が面倒なイメージのある魚を手軽に食べることができるからでしょう。

魚の缶詰にはどんなものがあるのかを「かんづめ屋」のホームページを参考に見ていくと、下記のようにさまざまな種類の缶詰が販売されていることが分かります。

・さば水煮
・さば味噌煮
・さんま昆布巻き
・さんま蒲焼
・さんま水煮
・さんま味噌煮
・いわし味噌煮
・いわし生姜煮
・いわしトマト煮
・さけ中骨水煮
・ツナフレーク
・まぐろフレーク味付け

さば、さんま、いわしといった青魚がシェアを占めていますが、昔ながらのツナや鮭、カニやホタテも手軽に食べることができるので人気があります。

缶詰のメリットといえば「開封したらそのまま食べられる」「賞味期限が長いので長期保存ができる」ということが挙げられます。

缶詰が安い時にまとめ買いをしておけば、ツナ缶にマヨネーズを和えておにぎりの具にするなど、ひと手間加えれば簡単に料理が作れるうれしさがありますよね。

そんな便利な魚の缶詰を選ぶコツをお知らせします!

品質をチェックする

缶詰の原産国を見てみると、意外と国内で作られているものは少なく、東南アジアやアメリカ、ブラジルなど様々なところで作られたものが多いことに気付きます。輸入会社が厳しくチェックをしていますが、長期保存をするのであれば、品質に変化が出てこないか心配にもなるところです。

そんな時は缶詰にJASマークがあるかどうかをチェックしましょう。JASマークは、国が食品の品質や製造方法などを保証するものですので、安心して食べることができますよ。

調理方法をチェックする

魚の缶詰は特に様々な調理法で作られています。水煮、味噌煮、塩焼き、燻製などバリエーションが豊富なので、自分の使いたい料理にどの缶詰が合うかを考えてみるのがおすすめです。

賞味期限をチェックする

缶詰は賞味期限が長く設定されていますが、今回チェックしてもらいたいのは、缶詰が作られてからどのくらい時間が経っているかということです。多くの缶詰は賞味期限を3年間で設定されているので、逆算しておおよその製造日を割り出していくといいでしょう。

缶詰の魚は製造日から半年ほど経つと味が馴染んでより美味しくなると言われているので、製造より半年ほど経過している缶詰を選ぶのが、缶詰上級者と言えますよ。

では、スーパーで売られている缶詰を使って15分で作れる夕食レシピを2つご紹介していきます。

鰯缶を使ったオリーブオイル炒めのレシピ

まずは、鰯缶を使ったオリーブオイル炒めを作っていきましょう。鰯缶はオイル漬けのものを選びました。

【材料】(3~4人分)
鰯缶 1缶
ジャガイモ 2個
玉ねぎ 1個
ブロッコリー 半株
にんにくチューブ 1cm程度
オリーブオイル 大さじ2
黒コショウ 少々

【作り方】
1.フライパンにオリーブオイルを入れ、にんにくチューブを加えて香りが出てきたら玉ねぎを加えて炒める。

2.ジャガイモやブロッコリーなど火の通りの悪いものを食べやすい大きさに切ってレンジで加熱する。

ジャガイモは600Wで2分半ぐらいの目安で加熱をします。

ブロッコリーは600Wで1分半ぐらいの目安で加熱をします。

3.玉ねぎに火が通ってきたら、ジャガイモとブロッコリーを加えて加熱をする。

4.最後に鰯缶の油を抜いて加えて炒め、味を整えたら完成。

鰯の身はとても柔らかくなっているので、崩れ過ぎてしまわないように気を付けてフライパンに入れてくださいね。

黒コショウを振り入れ、仕上げに少量オリーブオイルを回しかけて味を整えてみてください。とっても簡単に一品作ることができました!

鰯は、身がホロホロになっていって、旨味が凝縮しているので、優しくフライパンに加えてサッと炒めるだけで大丈夫です。オリーブオイルとにんにくの風味が野菜にしっかりと浸み込んでいるので、一緒に食べてもらえば充分美味しく食べてもらえます。

ちょっぴり癖のある青魚の鰯ですが、野菜と一緒に食べれば子どもでも食べてもらえるはずです。うちの偏食児の5歳の娘は小さめに切ってあげたら食べることができました。骨ごと食べられるので、カルシウムもたっぷり摂れますね!

ツナ缶チャーハンのレシピ

続いて、ツナ缶を使ってパパッとチャーハンを作るレシピを紹介していきます。一品で手軽に夜ご飯が作れるので、忙しい働くママにもぴったりです。

【材料】(3人分)
ツナ缶 1缶
ねぎ 1/2本
卵 2個
中華だし 小さじ1
醤油 小さじ1
塩コショウ 少々
ごま油 大さじ1

【作り方】
1.フライパンにごま油を入れ、小口切りにしたネギを加えて加熱する。

2.油を抜いたツナ缶の中身を加えて炒める。

油の切りが不十分だと食べたときに油っぽくなってしまうので気を付けてください。

サッと炒めたらOKです。加熱時間が長いとツナがパサパサしてきてしまうので、次のステップに進んでいきましょう。

3.お米を加えたら、調味料を加えて炒める。

4.調味料が米全体に行き渡ったら、フライパンの真ん中を開けて溶き卵を流し込む。

5.流した溶き卵が固まってきたらサッと混ぜ合わせて完成。

激しくかき混ぜてしまうと、卵の形が残らなくなってしまうので、優しくふんわりとかき混ぜてくださいね。

簡単な工程のみで、ツナ缶を使ったチャーハンが出来上がりました。今回はねぎで作りましたが、レタスを加えてもいいですし、お好み次第でアレンジもできます。

すりごまがあれば、一緒に加えて炒めるとさらに風味がよくなるのでおすすめです。

缶詰を上手に活用すれば時短に

今回ご紹介したレシピはどちらも、本当に短時間で簡単に作れるものにしました。ふだん魚料理を作ろうとすると、下処理など手間がかかってしまいます。でも、缶詰なら加熱調理済みのものを加えるだけなので、大幅に時短で夜ご飯作りができます。

もともと缶の中で熟成されていって、味がしっかりしているので、味付けは少しで大丈夫です。缶詰の魚の旨味を活かしたシンプルな料理が1番美味しく食べられるので、「和えるだけ」「炒めるだけ」の時短レシピで気軽に魚料理を楽しんでいきましょう!

今回は、オリーブオイル炒めとチャーハンと簡単に作れて、子どもでも食べられるものをテーマにレシピを考えてみました。

ツナ缶は子どもでも馴染みのあるものだと思いますが、問題は青魚系です。オリーブオイルとにんにくで味付けをすることで、青魚独特の臭みを和らげるよう工夫してみたので是非試してみてくださいね。

生の魚と比較した缶詰の魚の栄養価

魚の缶詰は、生の魚と比べると栄養価はどうなっているのでしょうか。

生のサバに比べてサバ缶はカルシウムの量が豊富と言われています。なぜかというと、缶詰だと骨まで柔らかく煮てあって、骨ごと食べることができるから、生のサバと比べて大きくカルシウム量が異なってくるのです。

それだけでなく、缶詰には「血合」と呼ばれる生のままだと臭くて食べられない部分も、よく加熱することによって食べられるようになっています。血合にはカルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」が豊富に含まれているので、効率よくカルシウムを摂取できるんですよ。

その他、缶詰は酸化しにくいので生の魚に比べて、DHA(ドコサヘキサエン酸)もEPA(エイコサペンタエン酸)も多く含まれています。

手軽に食べられて生の魚よりも栄養価が高いなんて嬉しくなっちゃいますね! 魚缶は、缶汁にも栄養が溶け出しているので、捨てずに料理に活用するのがおすすめですよ。