ローソンは、ショートケーキなどの定番ケーキをカップ容器に入れた「カプケ」シリーズを22日に発売した。イチゴショート、モンブラン、ティラミス、ショコラの4品で構成する。定番ケーキ４品をカップ容器で商品化専門店では定番だが、コンビニエンスストアでは何度も商品化されるものの、定着が難しい分野となっていた。

その要因について、吉田祐子チーフマーチャンダイザーは「持ち運び中に型崩れする不安や食べる場所を選ぶなど、必ずしもコンビニ向きではなかった」と振り返る。カップ容器にすることで持ち運びの不安や、食べる際に皿に移し替えるなどの不便を解消した。

ケーキのカップ化は、競合チェーンも取り組んでいるが、ローソンの違いは容器を不透明にしたことだ。透明にすれば、ケーキ断面が見えてシズル感は高まるものの、断面の見栄えまでよくするための工夫が必要になる。

その手間を排除することで、定番ケーキの本格感や作業効率を追求した。カップ容器にはトランプのマークをデザイン、シリーズの世界観と一体感を演出する。

カップ容器ならではの特徴もある。イチゴショートは一般的なものよりもクリームの比率が高く、軟らかく仕上げている。価格は税込み270～315円、コンビニスイーツとしては高価格帯で定番化を目指す。

◇日本食糧新聞の2019年10月23日号の記事を転載しました。