焼肉激戦区の神戸・三宮に今年の1月にオープンした「手巻き焼肉 金の牛」は、“手巻き”で広がる焼肉のうまさを提案する店。
手頃な価格設定とバラエティーに富んだ仕掛けが評判を呼び、女性客が7割でリピーターも増加中という、女子率の高い店として利用を伸ばしている。

プルコギを進化させた、新ジャンルの焼肉

同店は、三宮を中心に焼肉店を運営する「Origin to growth」(オリジントゥグロウス)が展開する、新しいスタイルの焼肉店。焼肉メニューは「プルコギセット」のみで、葉野菜で巻く“手巻き焼肉”が同店流である。

「焼肉の元祖であるプルコギを進化させた、新ジャンルの焼肉としてアピールしています。手巻き焼肉を広めて、新しい日本の焼肉文化として浸透することを目指したい」と同社代表・青山航太さん。まず、“楽しく食べてもらうこと”を考えて考案したという。

コンロの上にセットされるのは、四つに仕切られた特注の鉄板。両サイドにチーズと卵、手前の仕切りにカレーソースを流し込み、中央にプルコギをのせて焼き進めていく。
チーズが溶けて、卵が茶碗蒸し状にふんわりと焼け、肉の色が変わればいよいよ手巻きタイム。白菜キムチやフライドガーリック、特製甘辛味噌も用意されており、さまざまな味の組み合わせを自在に楽しめるのが魅力だ。

プルコギには、肉質が軟らかくうま味が豊富な、テキサス産ブラックアンガス牛の「オーロラビーフ」を採用。玉ネギとともにマイルドな甘さのたれに漬け込み、1人前220gの食べ応えある量で提供する。
葉野菜と白菜キムチは70分間食べ放題なので、野菜をたっぷりと使えるのも女性にはうれしいサービスだ。

セットには、トーストも付いており、これも一般的な焼肉店ではお目にかかれないもの。こちらでも、多彩なトッピングで自分好みにどうぞというわけである。

その他、宴会ニーズに対応して、サイドメニューや2時間飲み放題を付けた「プルコギセット飲み放題コース」(1人前5000円。2人前から)も用意。また、旬の野菜を具材に取り入れたいと、「野菜ソース」を開発。さらに組み合わせの幅が広がりそうだ。「FC展開も視野に、年内にもう1店舗増やしたい」と青山さん。今後の成長にも注目である。

●店舗情報
「手巻き焼肉 金の牛」 
経営=Origin to growth
店舗所在地=兵庫県神戸市中央区琴ノ緒町5-3-5 グリーンシャポービル地下1階
開業=2017年1月
営業時間=午後5時~11時(LO10時30分)日曜定休
坪数・席数=10坪・20席
1日平均客数=25人
平均客単価=3800円

◇日食外食レストラン新聞の2017年6月5日号の記事を転載しました。