“本来は色があるのに、透明なフレーバーウオーター”が急増しています。そのブームに火を付けたのは、15年発売の「サントリー 南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」(サントリー食品インターナショナル)。今年はそのアイテムの広がりに拍車がかかっています。まずは検証する4品をご紹介。

エントリー1:アサヒ飲料「アサヒ クリアラテ from おいしい水」

▽発売日=5月8日全国
▽価格/内容=124円(税別)/600mlPET
▽商品特徴=天然水に、コーヒー豆からエスプレッソ抽出したコーヒーエキスと生乳由来の乳清ミネラルを配合。独自の“クリアラテ製法”で、透明な液色の“止渇性”とラテのような“コク”を両立。売上げ目標は150万箱。

エントリー2:コカ・コーラシステム「コカ・コーラ〈クリア〉」

▽発売日=6月11日全国
▽価格/内容=140円(税別)/500mlPET
▽商品特徴=「コカ・コーラ」シリーズ。爽やかな喉ごしに強い炭酸とレモンの刺激を、ゼロカロリーで楽しめる。パッケージは、「コカ・コーラ」らしく赤を基調にしつつ、ラベルに透明素材を採用した。

エントリー3:サントリー食品インターナショナル「サントリー天然水〈PREMIUM MORNING TEA 白桃〉」

▽発売日=5月8日全国
▽価格/内容=131円(税別)/550mlPET
▽商品特徴=「サントリー天然水」シリーズ。透明でありながら紅茶のコクと香り、国産白桃果汁の豊潤で優しい甘さを実現。アッサム茶葉を使用。紅茶葉の華やかな香りをぜいたくに抽出・使用することで、香り豊かに仕上げた。

エントリー4:サントリービール「オールフリー〈オールタイム〉」

▽発売日=6月19日全国コンビニ
▽価格/内容=オープン価格/380mlPET
▽商品特徴=「オールフリー」シリーズ。“ビールらしい味わい”の元となる香りと、ホップ由来の苦みでビールらしさを表現。高いガス圧とほのかなライムフレーバーで、大人がいつでも手軽にリフレッシュできる爽やかな味わいに仕上げた。

“透明フレーバーウオーター”への印象はいかに

いわゆる“水”に香りなどをつけたタイプの飲用経験は比較的多くの人にありましたが、“透明フレーバーウオーター”では2割にとどまりました。その理由として、透明にする必要性が分からないという声が多数。

不思議な仕様だけに成分が気になる人も多く、それに応えてか大抵の商品は、“低カロリー・カロリーゼロ”“脂肪ゼロ”“カフェインゼロ”などの特徴を明記していますが、「サントリー天然水〈PREMIUM MORNINGTEA 白桃〉」だけはこうした記載がありません。

しかし同品は試飲後の評価がよく、“ティー”といえど“天然水+果実”の組み合わせが、ほかよりも身近に感じたのが勝因かと思われます。

ちなみに試飲前は、「コカ・コーラ〈クリア〉」が「見慣れたパッケージへの安心感」「透明化の驚き」により、高い評価を得ていました。

“色がない”ことへの不信感を払拭する提案を!

今回の検証では、残念ながら全商品ともに購入意欲に高い関心を示すものはありませんでした。「オールフリー〈オールタイム〉」はオフィスでの飲用シーンも想定しているようですが、受け入れられるためには、味作りに加えて、抵抗を感じさせないコンセプト設計や、より丁寧なシーン提案がますます必要ということかもしれません。

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