“たべ鉄女子”の監修をしている鈴木里加子です。さて、東華軒は神奈川県小田原市に本社を置き、主にJR東海および小田急線の小田原駅を拠点とした駅構内や車内販売に納める駅弁を製造している食品メーカーです。なんと創業が明治21年ということで今年で130年を迎える老舗なんです。
そんな節目にあたり、今回、東華軒の飯沼会長に、小田原ならでは発想や今後の展開などいろいろとお話を伺ってきました!

今の季節にピッタリの「紫陽花弁当」!優雅な気分でどうぞ

鈴木:近年駅弁を新商品として開発するのにあたり、思うことなどはございますか?

飯沼会長:小田原のイメージはやはり“海”。肉弁当より、やはり鰺や鯛を使った食材が人気があります。駅弁は地域のイメージを反映していますね。

鈴木:たべぷろで女性向け駅弁を紹介したいのですがオススメはありますか?

飯沼会長:今の季節だと期間限定で毎年好評をいただいている「紫陽花弁当」ですね。

画像提供:東華軒

鈴木:まさに今、あじさいが綺麗な季節ですものね。「紫陽花弁当」を頂きながら、優雅な紫陽花のお花見なんて素敵!

肉好き女子にオススメの「牛豚鶏の味くらべ弁当」

鈴木:先ほど小田原のイメージには肉弁当があまりないということでしたが、6月に発売されたばかりの「牛豚鶏の味くらべ弁当」も、とても気になります。

鶏コーナーは、東華軒名物の鶏そぼろと生姜焼きがのっていて、満足度も高いです。豚は、ゆずこしょうが効いていてクセになります! 牛しぐれもしつこくない味つけでした。肉好き女子にはぜひオススメの駅弁ですね。

画像提供:東華軒

飯沼会長:うちの駅弁は不思議なことに、東京駅(都内)で売れる商品と地元(小田原)でウケる商品に差があるんですよ。

東京駅では、名物でもある「鯛めし」や「金目鯛西京焼弁当」などお魚弁当が人気です。しかし小田原では魚弁当だけでなく、「デラックスこゆるぎ」にも入っている『とりそぼろ』などのお肉系も人気なのです。

※注:東華軒が販売する「こゆるぎ弁当」は、「こゆるぎ弁当」と「デラックスこゆるぎ」の2種類があります。今回紹介する「とりそぼろ」が入っているのは「デラックスこゆるぎ」のほうです!

小田原東華軒の名物駅弁「こゆるぎ弁当」とは

画像提供:東華軒

神奈川県には、「こゆるぎ」という地名が3ヵ所あります。そのひとつ、大磯エリアを『こゆるぎの磯』と呼びます。また小田原という地名の語源も、古くから諸説ありますが、『小由留木』(こゆるぎ)の草書体を読み誤ったことからという話もあり、まさに「こゆるぎ弁当」は小田原の地名の歴史をも感じられる駅弁なのです!

そして、「デラックスこゆるぎ弁当」のほうに入っている『とりそぼろ』は東華軒独自の製法で製造されており、甘みが強く子供から大人までクセになる一品! 小田原市民に長年愛され、地元スーパーなどでも購入でき、お土産品としても喜ばれています。

駅弁のおかずが商品化され、駅弁の枠を超え小田原名物になったというのは大変興味深いですね。

予告! 次回のレポートは、小田原ソウルフード『とりそぼろ』

そこで次回は東華軒名物駅弁の「こゆるぎ弁当」の人気おかず『とりそぼろ』について、ご紹介したいと思います。

地元スーパーでは、これだけが単体で販売されているという、まさに“小田原のソウルフード”といってもよいでしょう!

大人から小さなお子様までみんな大好き『とりそぼろ』は、そのまま食べてもよいし、ちょっと手を加えてもよし。一緒に、とっても簡単に出来るアレンジ料理もお伝えしたいと思いますので、ぜひお楽しみに♪

《販売情報》
・紫陽花弁当 価格:1,080円(税込)
・牛豚鶏の味くらべ弁当 価格:1,100円(税込)
・デラックスこゆるぎ 価格:950円(税込)
販売店:小田原駅など(詳しくは東華軒HP)