世界の食料問題の解決に取り組むNPO法人TABLE FOR TWO(TFT)が提案する寄付つき弁当・惣菜の販売が百貨店に広がっている。
TFTは、個人が日常生活の中で参加できるプログラムの拡充に注力しており、一方で百貨店は、ライフスタイル提案型の売場づくりに力を入れている。顧客に健康的な食生活と気軽な社会貢献を提案できるTFTプログラムの導入は、双方のニーズに合致しており、新たにTFTプログラムに参加する百貨店が増加している。

TFTは、先進国と開発途上国の子どもたちが食事を分かち合うをコンセプトに、社員食堂や店舗でTFTヘルシーメニューを購入すると、代金の一部が寄付となり、飢えに苦しむ世界の子どもに給食をプレゼントできる社会貢献活動。気軽に社会貢献活動とメタボ予防ができるという一石二鳥な取り組みが評価され企業の社員食堂やレストランを中心に、約650団体が参加する。

TFTプログラムに賛同した松屋浅草と小田急百貨店新宿店は、食料品売場でTFT寄付つきの弁当・惣菜を販売する。また、三越銀座店の従業員食堂では、TFT寄付つきメニューの販売を開始し、大丸松坂屋百貨店では、店内レストランと従業員食堂で寄付つきメニューを販売。さらに、小田急百貨店新宿店では、店内ウオーキングイベントでも参加者の歩数に応じた寄付を実施する。

初参加の松屋浅草は、12日から通年で参加し、食料品売場でTFT寄付つきの弁当・惣菜を販売。同じく、初参加の小田急百貨店新宿店は、26日から5月7日まで、食料品売場でTFT寄付つきの弁当・惣菜を販売するほか、店内ウオークラリーイベント「みんなでウオーク&チャレンジ!by TIPNESS」参加者の歩数に応じて寄付(5月3日)を実施。大丸松坂屋は、5月17日から6月27日まで、レストラン街と従業員食堂で「春のTFTフェア」を実施。初参加の三越銀座店は、7日から従業員食堂でTFT寄付つきメニューを販売(通年)。

◇日本食糧新聞の2017年4月24日号の記事を転載しました。