重ね煮アカデミー®認定講師そして、重ね煮弁当研究家の北知美です。前回に引き続き、野菜たっぷりでも満足できるお弁当についてお伝えしたいと思います。
お弁当…ご飯とおかずの割合、皆さんはどうなっていますか?ご飯よりおかずの方が多いという方、案外多いのではないでしょうか?
でも、日本人は昔からお米を食べてきた民族です。おかずを多く入れるより、腹持ちのいいご飯をたっぷり入れましょう。
そして、おかずはたくさんの野菜に少しの動物性食品が理想です。なぜご飯と野菜をたっぷりで動物性食品が少しでいいのか…それにはちゃんと理由があるのです。

「穀物:野菜・海藻:魚・肉=5:2:1」が調和した食べ方

本来、ヒトとして食べるべき物を最適なバランスでいただく事を「食性(しょくせい)」と言います。歯には長年にわたる食の歴史が刻まれていて、歯の構造を見ると「何をどの位食べるべきか」「何を食べてきたのか」が分かります。

ヒトの歯は米や大豆などの穀物をすりつぶす20本の臼歯、野菜や海藻を噛み切る8本の切歯、魚・肉を噛みちぎる4本の犬歯で構成されています。

20:8:4…すなわち、穀物:野菜・海藻:魚・肉=5:2:1となります。これが、ヒトとして調和した食べ方といえ、一日の食事を通して大体この割合で食べる事を心掛けましょう。お弁当も同じ様に考えます。

菜飯弁当<菜飯・鶏肉の塩こしょう焼き・切り干し大根の煮物(重ね煮)・ひよこ豆のバジルサラダ(重ね煮)・蓮根のきんぴら(蒸し煮)>

お弁当箱の2/3はご飯を入れましょう!

日々の食事は穀物:野菜・海藻:魚・肉=5:2:1で食べる事を心掛けましょうとお話ししましたが、具体的にお弁当に当てはめてみましょう。

お弁当箱の2/3にご飯、残りの1/3を3等分し肉・魚、芋類・根菜等の煮物、葉物類の和え物という感じで入れると良いと思います。

そう考えるとおかずはそんなに頑張らなくても大丈夫!ご飯をしっかり食べる事で腹持ちも良くなり、野菜たっぷりでも満足のできるお弁当になります。

わが家では、白いご飯ももちろん好きですが、飽きないよう食べやすい様にとご飯にも変化を付ける様にしています。

「重ね煮」からお弁当にお薦めのご飯を一品ご紹介!

お米と豆を一緒に取ることで、人間が体内で作る事ができない必須アミノ酸9種を取る事ができます。お米と豆が互いに足りない物を補いあうのでゴールデンコンビです。

朝ご飯にご飯とお味噌汁という組み合わせももちろんゴールデンコンビ!朝からたんぱく質を取らなきゃと卵焼きを焼かなくても、ご飯にお味噌汁だけでたんぱく質の元となる必須アミノ酸をしっかりと取れているのです。

わが家で人気のお米と豆の組み合わせ「黒豆おこわご飯」をご紹介します。もち米も入るのでさらに腹持ちが良くなりますよ!

黒豆おこわご飯弁当

黒豆おこわご飯(重ね煮)・鶏ハム・ポテトサラダ(重ね煮)・切り干し大根の煮物(重ね煮)・スナップえんどう(蒸し煮)

【材料】
・米   2カップ
・もち米 0.7カップ
・黒豆  0.3カップ
・塩    小さじ2/3
・梅酢   小さじ1/2
・水   米・もち米・黒豆の1.2倍

【作り方】
① 米・もち米は洗って浸水しておく。
② 黒豆をフライパンで皮がはじけるまで軽く焦げ目がつくまで炒る。
③ ①に黒豆・塩・梅酢を加えて炊く。

※レシピは重ね煮アカデミー®より記載